1917年ヴッペルタル(Wuppertal)生まれのクルト・ブラントは、第二次大戦以前に既に作家活動を開始している。終戦後、氏はケルン(Köln)に大きな貸本屋を建てた。そのかたわら、氏はSF小説「サハラに立つ塔(Türme in der Sahara)」と続編「外縁ステーション７爆発す(Außenstation VII explodiert)」、他SF小説多数を執筆した。

クルト・ブラントはK・H・シェール、クラーク・ダールトン、W・D・ローア(W.D.Rohr)とともに1950年代のドイツSF創始者の一人に数えられる。1961年、ペリー・ローダン・チームに参加し、デビュー作として「裏切り者レヴタン(Levtan, der Verräter)(34巻)」を発表。1966年に再度の衝突の末に辞し、競合出版社のケルター(Kelter)からSFシリーズ「レン・ダルク(Ren Dhark)」を刊行した。その後この数少ない人気シリーズの、全草案執筆と物語の大部分を担当した。イタリアのカルターン(Kaltern/Italien)に住んでいた氏はペリー・ローダン・チームと和解して1991年ペリー・ローダン・ワールドコンに参加、このときのファンは拍手で歓迎した。

1991年11月、クルト・ブラントは故郷にて重態となり、息をひきとった。