ペーター・テリッド

緊迫と迫真


(www.perry-rhodan.netより)
初出ヘフト 775Die Herren von Sh'donth
シュ・ドントの支配者
最新ヘフト 1947Finale in Mirkandol
ミルカンドルのフィナーレ
ヘフト担当数 54 .
初出ポケットブック 179Unsterblichkeit x 20
不死者×20
最終ポケットブック 269Geheimkommando IPRASA
秘密コマンド《イプラサ》
ポケットブック担当数 22 .

氏の本領は、「通常の尺度」を飛び越えたような異常状況下での、人間の、あるいは異星人の、緊迫した迫真の描写である。そんな話を書くのはケルンの作家ヴォルフペーター・リッター、ペーター・テリッドのペンネームで何十巻もペリー・ローダンを書いている。

1949年生まれのヴォルフペーター・リッターことペーター・テリッドは、学生の頃にはもう作家への道を選択していた。1969年から1970年の冬学期、昼間には社会学と政治学を学び、夜にはタイプライターの前に座って最初の小説を書いていた。「底無しに図々しくも、ペリー・ローダン作家の一人に、文字通りの第一歩を援助してもらったんです」テリッドは原稿をミュンヘンに送付、氏が当時手本にしていたハンス・クナイフェルは、時間を割いて作品を吟味した。

テリッドは反省して言う。「私の最初の小説は、最初から4回は書き直すべきでしたね、ある親しい人が、先生にお送りしてしまう前にね」

「時間の振り子(Das Pendel der Zeit)」という、興味深い時間旅行もののこの作品にとっては、これが明らかに良かった。1970年にパベル社の出したヘフト小説シリーズ「テラ・ノヴァ(Terra Nova)」で刊行されたのである。矢継ぎ早に小説を書いたこの作家は、評論家にも読者にも非常に良い評判を得た。テリッドは古いSFアイディアに新たな面を加え、主要登場人物らの磨きがかかった性格づけで、当時から既にキラリと光っていた。

十分な基盤を得た氏は大学生活をやめ、完全にフリーライターになるという冒険に出た。ヘフト小説シリーズ「テラ・アストラ(Terra Astra)」でテリッドは、別々の時代で進行するアクション系冒険もの「タイム・スカッド(Time Squad)」叙事詩を繰り広げてみせた。氏がまずアトランに参加、後にペリー・ローダン・シリーズにも参加することになったのは、当然のなりゆきだろう。

テリッドはSFを、現在のエンターテインメント小説において重要な地位を占めると評価する。「作家が何かまったく新しいことを思いつくようになるのは、この分野だけ」

しかしこれは、氏がまったく別の文学ジャンルで活動しないという意味ではない。例えば、ドイツ製ファンタジーシリーズ2つを刊行する試みに積極的に参加した。氏の手から1970年代に「ドラゴン(Dragon)」、1980年代に「ミュトール(Mythor)」の小説が生まれている。ジョン・カトリン(John Catlin)のペンネームで西部劇を書き、ピエール・リュコフ(Pierre Lykoff)でホラーシリーズ「デーモンキラー(Dämonkiller)」に参加、パトリック・ウィネス(Patrick Wynes)で推理小説シリーズ「コミッサーX(Kommissar X)」と「猫(Die Katze)」に参加している。

レディース小説のジャンルでは、この作家は女性ふうのペンネームを一貫して使っている。「ガス燈(Gaslicht)」はパトリシア・ウィネス(Patricia Wynes)名義。

そして誰もが衝撃を受けた1998年12月8日の火曜日、ペーター・テリッドはケルン=ポルツ(Köln-Porz)にて心臓疾患で49歳の生涯を終えた。

ペーター、君がいないと皆寂しい。皆、君がいないことをひしひしと感じている。
ペリー・ローダン・チーム

原文

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