Q (人物編)

Quiupu
クイウプ
 別名「宇宙の捨て子」。クイウプは身長1.70mのヒューマノイド。目立つ身体的特徴は、長めの上半身に短い大根足、比較的短めの腕。頭部は太い首の上に乗っていてかなり広く、前後に偏平な形。ボリュームのある黒い髪は渦を巻きながらあらゆる方向に伸びている。横長の平らな顔は赤茶色の斑点だらけ、鼻は小さく尖り、口は薄い。クイウプの歯の形状は一見マッチ棒の頭そっくりである。クイウプは筋肉隆々、力持ち、声はけたたましい。彼自身の言語は理解不能だが、ほぼ完璧なインターコスモを話す。いくらか特有の個性はあるにせよ、クイウプはほぼ人類と言ってよい。その誤解されがちな奇行は、主に以下の3つの儀式に由来する。

1. 日の出とともに甲高い遠吠えを発し、1分間続け、それは超音波域に達する。
2. ちょうど49時間おきに、針金やその類の材料でほぼ10分の間、奇妙な幾何学的形状を作る。
3. 寝る前に水と自前の粉薬から謎の黒い飲み物を調合する。
 クイウプは性格は温厚で、ただし実験に関することでは無口になったり突然怒ったりする。何を考えているかわからない内気で神秘的な印象を与える。
 クイウプはNGZ 424年8月にヴェガ星域(Wega-System)付近で発見され、地球に移送された。彼は研究者と自称し、自分の由来を示す物は何も持っていなかった。後にクイウプは、広い宇宙の数え切れないほどの研究者がそうであったように、コスモクラート(Kosmokrat)の委託を受け、ヴィールスインペリウム(Viren-Imperium)の再建の仕事をしていたであろうことが明らかとなった。

Tess Qumisha
テス・クミシャ
 NGZ 1272年12月10日生まれの女性テレパスで、テラニアの両親や友達から引き離され、アラシャン地区(Stadtteil Alashan)ごとダグラウシュ銀河系(Galaxis DaGlausch)に移送された。テス・クミシャは身長1.78m、ややほっそりとして、黒髪は指ほどの長さでシャギーにしている。ダークブラウンの眼のまわりにはよくアイシャドウをつけている。当時テスは職業訓練を終えて高周波エネルギー技術者になっていた。彼女は完全に白黒しか見えない。つまりモノクロームである。彼女の才能である弱いテレパスは年を経るにつれて発達し、本格的な訓練が必要となっていた。

Galto Quohlfahrt
ガルト・クオールファート
 ロボット学者にして、とある事情でポスビの友。3581年、クオールファートはちょうど37才になったばかりだった。1.93mの巨体だが、太っているという意味ではない。彼は並外れた体力を備え、その上非常に敏捷である。彼の手はシャベルのようで、顔は大きく、赤い頬、少し二重顎。鼻はとても細く、それに比べ口は大きい。他の彼の体のあらかたはポスビ(Posbi)によって「改良」された人工器官である。歯は全部人工のもの、両耳はプラズマ材を金属で強化したものである。ガルトの元の髪は昔は黒かったが、今はない。頭の皮膚は人工である。脳はなんとか元の形をとどめているが、そのためガルトは、赤っぽい青に光る圧縮金属製のヘルメットをいつもかぶっていなければならない。でないと、彼に関心を持つポスビが新たな干渉をするかもしれない。ヘルメットは頭から額にかけて覆っているだけである。その上10cmのところに、三角形の突起があり、組み込みの映像通話装置のアンテナになっている。ガルトの右の下腿部から膝にかけて、左手の指2本、右手の親指も同様に人工器官である。内部の臓器はまだ対象外だが、彼はこれらもそう長くは持ちそうにないと恐れている。
 ガルト・クオールファートは3544年、当時のソル系からの移民星オリウィン第4 (Olliwyn IV) 生まれ。ロボット学を学び、ペリー・ローダン(彼が帰還を勝ち取れた場合)をソル系に迎え、ラール人との戦いを支援すべきであるという政治信条を得た。彼は若い頃からポスビに憧れ、3575年に百太陽系(Hundertsonnenwelt)にやってきて、その4年後「ポスビ」になった。この名誉の欠点は、ポスビが彼の母となり、どんなわずかな傷も欠陥も除去しようとしたことである。彼の「不完全な」体は徐々にプラスティックや金属に置き換わっていった。
 クオールファートはウィリーマット(Matten-willys)15体と常時監視を行なう特殊訓練を受けたポスビ15体を所有し、絶え間ない負傷の恐怖におびえて生きていた。その結果は新たな人工肢を意味する。クオールファートはこの事態を冷静に、アイロニカルに捉えていた。彼は全くもって知的で、寛容である。どんな「苦悩」があるにせよ、彼は自分が一員となることを選んだバイオメカニックな生命体種族との深い関係に満たされて過ごした。3581年9月初頭、クオールファートのペリー・ローダンの帰還を待つ長い期間が終わりを告げた。彼はペリー・ローダンの銀河系帰還後に出会った最初の人類となった。ガルトは《ソル》に乗り込み、ローダンのラール人(Laren)と超重族(Überschwere)との戦いに加わった。

感想、誤訳指摘歓迎: 掲示板です あるいは へどうぞ

ネーサン旧版入口 / PRTP入口