[前回までのあらすじ]

 宇宙における人類の使命に関する新たな知識と洞察のもと、ペリー・ローダンは新銀河暦(NGZ)元年と呼ばれることになった3588年の初頭、宇宙ハンザ同盟というその影響力を広く既知宇宙全域に及ぼす権力機構を創立した。
 今はNGZ425年、恒星間貿易と並んで宇宙防衛の任も果たしているハンザ同盟は、すでに何度か超知性体セト=アポフィスの危険な陰謀にさらされていた。
 さし迫った攻撃に対して、より広い知識を獲得し、武装を強化すべく、ペリー・ローダンはクラートから帰還すると、銀河系の球状星団M3へと大規模な探検隊を出発させた。彼はそこで深淵の騎士の祖先、ポーライターを見つけたかったのである。
 不十分な解答、加えて多くの苦境、それは《ダン・ピコット》の破壊でピークに達し、探索はおそらく当分の間打ち切られると思われた。が、ペリー・ローダンは違った。かの偉大なテラナーは、インパルス系第2惑星へと探索隊を進め、そこでダルゲートコンビに出会った。彼らはセト=アポフィスの魔力から脱して貴重な同盟者となった。
 物質暗示者コンビは今、『物質の虜囚』のためにその力を発揮する。……

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