A

Abro, Mory
アブロ、モリー

 2304年6月10日生まれのプロフォス人女性(→プロフォス(Plophos))で、ニュートラリストのリーダー、ロード・コジチ・アブロ(Lord Kositsch Abro)の娘(ニュートラリストとは独裁者イラチオ・ホンドロの敵対勢力)。モリー・アブロは身長1.79m、すらりとしていて、独特な白い肌、赤みがかった長い金髪である。この魅力的な美人は非常に活動的で、自分の意見に狂信的なまでの信念を持つ。彼女はいつも、様々な抵抗に打ち勝って自分の目標を実現してきた。ペリー・ローダンとの最初の出会いは2328年、ローダンがイラチオ・ホンドロに誘拐された時の、放浪のただ中だった。当初の冷たく拒むような印象はまもなく感謝と愛へととって代わった。
 2329年のホンドロの失脚と死の後、モリー・アブロはプロフォス星間国家の新総裁に民主的に選ばれ、生涯その職を全うした。また、ローダンから細胞活性装置を受け取った。これは、かの独裁者が死ぬ直前に彼に手渡したものだった。
 同年、このプロフォス女性モリー・アブロはペリー・ローダンの後妻となった。プロフォスの首都ニュー・テイラーで、結婚式は全銀河系の見守る中行なわれた。この結婚により子供が2人、スーザン・ベティ・ローダン(Suzan Betty Rhodan)とマイケル・レジナルド・ローダン(Michael Reginald Rhodan)(→ロワ・ダントン(Roi Danton))の双子が、2405年8月16日、テラニア・シティのとある病院で生まれることとなる。モリー・ローダン=アブロは2931年、プロフォスのパニサー暴動(Panither-Aufstand)で、娘と共に死去した。

Aerce, Munisho
アース、ムニショ

 3360年プロフォス(Plophos)生まれ、中背で赤毛、すらりとしている。ムニショ・アースは既婚、子供は二人。活動的であると同時に魅力的である。彼女はその無条件の誠実さにより、長年プロフォス国家銀行の監査役を任されてきた。3444年1月よりプロフォスの総裁となる。SBF所属の積極的社会活動家であり、3444年8月1日の大執政官選挙の最有力候補と目された。

Akon
アコン

 直径2億5000万kmの青色巨星で、ソル系からの距離は45000光年。アコンには18の惑星がある。太陽のスペクトルと星系を包む青く光るエネルギーバリア(6次元時間フィールド)により、アコン星系は2102年に発見したテラナーには「ブルーの星系(Blaues System)」と呼ばれる。

Akonen
アコン人

 銀河系の知性種族で、レムール人(Lemurer)の直接の子孫。アコン人の外見はかなり人類に似ている。髪の色は深い黒からコパーレッドまで、皮膚の色はビロードブラウン。肋骨の代わりにアコン人には(アルコン人同様)骨格に胸板がある。性格は病的なまでに高慢で、他の種族に対して横柄である。
 祖先であるレムール人から受けついだ、卓越した宇宙航行を持っていた当時、アコン人は、レムール人が宇宙の舞台から退いた後、自身の先を見通した知見に基づき、空間と時間を宇宙船で克服するのをやめてしまった。その代わり、彼らは大規模な転送機システムを建造し、自分の世界の重要地点のほぼ全部を相互に結んだ。さらに、故郷星系(アコン(Akon))を首都惑星スフィンクス(Sphinx)ともども、星系を包むエネルギーバリアによって通常の宇宙から隔離した。紀元前第18千年紀に最後の移民の波で、アルコン人(Arkoniden)とアンティ(Antis)の祖先がアコン星系を立ち去り、その20000年後、ペリー・ローダン(Perry Rhodan)にようやく再発見される。これにより、孤立した長い時間の克服が迫られた。西暦で第4千年紀の半ば頃には、彼らは再び独特な形の宇宙船を保有する。アコン人とテラナーの共通の歴史は、いつも新たなアコン人の試みによって記される。テラナーの覇権と貿易の地位を崩すため、その選択する方法は大胆そのもの。中でもエネルギーコマンド(Energiekommando)とコンドス・ヴァサク(Condos Vasac)が傑出している。
 アコン人の宇宙船:球形だが両極の位置がはっきりと平坦になっており、リニア駆動。

Atlan
アトラン

 およそ紀元前9000年生まれのアルコン人で、特製細胞活性装置(→カルフェシュ(Carfesch))により相対的に不死。アトランは身長1.87m、肩幅広く筋肉派。アルコン人がみなそうであるように、白いブロンドの髪。眼球の奥は同族の者と比べると赤くない。付帯脳セクターに「カメラ的記憶」を宿している。アトランの性格には(特にテラナーに接している初期の頃は)冷笑的言動傾向が強く現れている。このアルコン人は冷淡、尊大、善意を含むが嘲笑的、しかし悲しい漂泊者でもある。以下アトラン史の箇条書き。

[B.C.9000頃:] 若きクリスタルプリンスとして(彼の兄オルバナショル(Orbanaschol)の委託により、逝去した皇帝ゴノツァル7世の法律上の後継者)若きアトランは王位簒奪者との戦い、さらにはアルコン星間帝国を外敵(マークス(Maahks))から守る戦いに身を置かねばならなかった。教師であり父と慕う友はファルツルーン(Fartuloon)。アトランの付帯脳(Extrasinn)活性化。オルバナショルの死後、アトランは大帝国宇宙艦隊で経歴を重ねた。アルコン人艦隊の提督として、彼は地球の太陽系をドルーフ(Druuf)から防衛。細胞活性装置受領。アトランティス沈没と彼の艦隊の壊滅のため、アトランは自力でのアルコン帰還の可能性を絶たれた。このため彼は特製の海底ドームに引きこもり、地球上の人類がいつの日か星間宇宙航行能力を勝ち取ることを夢みた。
[B.C.9000頃〜A.D.2040: ] アトランは生物学的深層睡眠状態に入り、時折、後には自身の決めた間隔で、海底ドームのロボット管理装置(リコ(Rico))で目覚めた。彼は地表に出かけ、人類の発展を観察し、可能性を加速した。これによってアトランは、超知性体〈それ〉(ES)の使命を、それと知らぬまま果たしていた。彼はいつも当時の歴史エポックに合わせた新たな変装で登場した。アトランはカリギュラ、クビライ・カン、コロンブス、レオナルド・ダ・ビンチ等の友であったり助言者であったりした。最後の覚醒の前に彼が最後に干渉したのは、1971年より以前の原子力エンジン開発への参加だった。
[2040: ] アトランは再び深層睡眠から覚醒し、地球は彼が危惧した原爆戦争による荒廃に陥らず、それどころかいつの間にか建国された太陽系帝国の首都になったことを知った。テラの宇宙船によるアルコンへの帰還を模索した彼は、ペリー・ローダンと初めて出会う。当初の確執の後、数千年におよぶ友人関係と協力関係が始まった。
[2044: ] ロボット摂政に対する共闘の後、アルコン人および補助種族に対する支配部としての機能停止に成功。アトランはゴノツァル8世と承認される。
[2115: ] アトランは皇帝を退位し、新設の星際連合(United Star Organization)(USO)の長に就任。この後、頻繁に意見の対立に陥りつつも、数多くの人類の危難に際しペリー・ローダンとの卓越した協同作業で防衛。
[3460-3581: ] アトランは地球消失と太陽系帝国滅亡の後、新アインシュタイン帝国(Neue Einsteinische Imperium)(NEI)を建国し、大統領に就任。
[3582: ] ペリー・ローダンとの新たな確執の後、失われた地球を探索するために世代宇宙船《ソル》(SOL)で出発。
[3588: ] アトランはコスモクラート(Kosmokraten)の選任により、《バジス》(BASIS)に乗船、人類の使者として我々の宇宙から姿を消した。ずっと後に明らかになったことだが、関係者全員が思っていたことと違い、物質の泉の彼方のコスモクラートのところにすぐに到着したのではなく、最初に物質の泉と通常宇宙の間の無名ゾーン(Namenlose Zone)に到着し、かつてそこに追放された〈反それ〉(Anti-ES)との厳しい戦いにそこで決着をつけていた。
[3791: ] コスモクラートの下から帰還。物質の泉の彼方で何が起きたか、そこで何を見たのか誰も思い出さなかった。この宇宙に逃げ込んだアトランは、あるブールロス(Buhrlos)グループに発見され、〈ソル〉に乗船。この船はソラナーたちに200年前に引き渡され、大きな危機を迎えていた。船の秩序回復をめぐる争いと重要な経験により、アトランは人間的に、精神的にさらに成熟し、宇宙の摂理に関する根本的展望を得た。ファーンハゲール=ギンスト(Varnhagher-Ghynnst)の探索と平和細胞(Friedenszellen)の構築。
[3811: ] クランドール星系(Krandhor)に到達し、アトランの200年にわたるクランドールの預言者(Orakel von Krandhor)の客演が始まる。彼が覚醒した後の4012年、預言者役を委譲し〈ソル〉に乗って故郷銀河系へ帰還。
[426 NGZ: ] アトランは〈ソル〉司令官として銀河系艦隊(Galaktischen Flotte)に所属、艦隊とともに無限艦隊(Endlose Armada)に侵攻。M82銀河系にて彼は艦隊蛮族(Armadabarbaren)(→トルクロート(Torkroten))の指導者となり、彼らとともに無限艦隊の運命を決定づけた。銀河系への帰還後、彼はイェン・サリク(Jen Salik)と深淵(Tiefe)に赴き、そこで来るべきトリークレ9(TRIICLE-9)(→フロストルービン(Frostrubin))帰還の準備を行った。これによりアトランは深淵の騎士(Ritter der Tiefe)に任じられた。再び使命を遂げた後、彼はこの地位を捨て、このためコスモクラートは罰としてペリー・ローダン、イェン・サリクとともに局所銀河団(Lokalen Galaxiengruppe)から追放した。この追放はNGZ 447年になってやっと解けた。その後アトランはエスタルトゥ(ESTARTU)の力の球形体(Mächtigkeitsballung)内で、網を歩む者(Gänger des Netzes)の一員となり、宗教戦士集団(Kriegerkult)との戦いに勝利した。アトランはタルカン連合艦隊(Tarkan-Verband)と695年を停滞フィールド内で過ごし、その後モノス(Monos)と戦った。1147年に戦いは終わり、アトランは躍進するアルコン種族の偉大なリーダーとなり、しばしば「皇帝」「クリスタルプリンス」と呼ばれた。1169年、彼は〈それ〉に細胞活性装置を返還しなければならなくなった。

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