N

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Naat
ナート

 アルコン(Arkon)に約27ある惑星の第5惑星で、寒冷で砂漠のような、ほぼ木星と同じ大きさの酸素大気惑星。重力は2.8G、自転周期は92時間。巨大な岩塊と岩石の砂漠と、非常に広大ではあるが、なだらかな山脈をもつ。夜の側では激しい暴風雨、砂嵐、冷気の攻撃といった構図が刻まれる世界である。首都の名はナートラル(Naatral)、アルコンでも屈指の大きさの貿易宙港はテター(Theter)と呼ばれる。ナートには月がひとつだけある(ナートル(Naator))。

Naator
ナートル

 惑星ナート(Naat)の唯一の月。この衛星は地球ほどの大きさで、薄い酸素大気で、乾燥した気候である。大きな砂漠と険しい山脈がある。ナートルはアルコンの巨大艦隊基地であり、巨大な艦船製造ドック、兵器倉庫、新兵の養成所がある(「ナートル戦闘学校」(Kampfschule Naator))。

Naats
ナート人

 惑星ナート(Naat)の住人。身長3mの体に短く太い柱のような脚、長すぎる腕と丸い頭(眼は3つ、とても細い口、鼻はない)。四肢全部を使って走り、作業のときだけ立ち上がる。ナート人は酸素呼吸生物で、髪の毛はない。体表はこげ茶色で、革のようである。
 ナート人は何千年も前からアルコン人に隷属していた。ロボット摂政(Robotregent)の権力継承(1976)の後は、航宙艦の補助要員に任命されるようになった。恐ろしげな外見だが、知性は高い。言語はアルコン語。その後数百年から数千年とたつうちに、ナート人の知性はさらに高まり、ナート人文化は高度な知識レベルと植民惑星約100箇所を有する近代社会のレベルに達した。ナート人の社会は身分社会であり、ロマンティックなイメージが刻まれている。NGZ 1143年のナート人は、騎士崇拝(Ritterkult)を行っており、ひとりの高貴主人(Hohen Herren)もしくはひとりの高貴婦人(Hohen Herrin)に忠実な聖騎士として仕えることが、成熟の過程となっている。

Nachod as Qoor
ナホト・アス・コール

 ハンガイ銀河系(Galaxis Hangay)交易言語由来の概念で、意訳すれば「永遠の穴(Loch der Ewigkeit)」となる。ナホト・アス・コール、すなわち永遠の穴とは、コスモヌクレオチド・ドリフェル(Kosmonukleotid DORIFER)がタルカン宇宙(Universum Tarkan)に記した4次元刻印である。ハンガイ銀河系の外縁までの距離は、ハンガイがまだタルカンに存在している間は、約13万光年。
 「永遠の穴」はナック(Nakken)の種族にとっては特別な意味を持っていて、彼らの成長と成熟過程の一時期をナホト・アス・コール内で過ごす。

Nachor (von dem Loolandre)
ナホール(ローランドレの)

 オルドーバン(Ordoban)の創った無限艦隊プリンス(Armadaprinz)で、具現した大部分はオルドーバンそのもの。このためナホールは、外見はサドレイカー(Saddreykaren)である。ヒューマノイドの体型で、身長は1.85m、肩幅広くたくましい。しかしその顔は根本的に人類とは異なる。何十万もの複眼の中に真っ赤なルビー色に強く輝くひとつの眼、その下から鼻の端が始まって毛の生え始めまで、顔の上に半球状に膨らんでいる。ヒュプノ能力により、2つに分かれた視覚器官は通常のヒューマノイドのそれの代わりを果たしている。ナホールの毛は茶色で、短くカールしている。声はクリアで意味ははっきりわかる。無限艦隊プリンスは、無限艦隊フレーム(Armadaflamme)を持っている。彼の言うには、それは自我を持っていて、無限艦隊中枢(Armadaherzen)からもそれに圧力をかけることはできない(し、できなかった)。ナホールは黒い甲冑のような服を着ている。
 ナホールの思い出せる範囲では、彼は無限艦隊抵抗勢力(Armadarebellen)のリーダーで、そこでは彼は神格的存在である。ペリー・ローダンとナホールの最初の出会いはNGZ 427年2月、無限艦隊抵抗勢力が無限艦隊鍛冶《モゴドン》(Armadaschmiede MOGODON)に攻撃をかけたときである。二人は無限艦隊鍛冶に対する戦いと、無限艦隊(Endlose Armada)を継承するという計画で行動を共にすることとなる。謎に満ちたローランドレ(Loolandre)への進攻の際、ナホールはそれまで自身の名前の一部についてはっきりとは知らなかったが、ついに、まさに無限艦隊中枢に到達したとき、少しずつそれまで封鎖されていたものを思い出してきた。突如明白になったのは、オルドーバンのナホールが彼自身の複製を創造したということ。オルドーバンは体が衰弱しつつあったのである。彼はナホールに自身の種族、サドレイカーの一員としての外見を与え、ローランドレに関する記憶と、オルドーバンが自分と無限艦隊について与えた知識を封鎖した。ナホールへの負荷はあまりに強過ぎると思われたが、錯乱にまでは至らなかった。無限艦隊の将来を決断する瞬間が間近に迫り、ナホールは無限艦隊内部での反乱決行と、初めてローランドレ再訪を決意する。自身の完全な知識を取り戻し、オルドーバンの意識(すなわち宇宙の秩序の力の意識)に従って行動するために。
 結局、ナホールの無限艦隊鍛冶からの権力継承は妨げられ、無限艦隊の指揮権はペリー・ローダンとの共同の形で継承された。無限艦隊が天の川銀河系を目指して航行し、最初のクロノフォシル(Chronofossil)を活性化した際、NGZ 428年7月、ナホールはプシオン的に蓄積されたオルドーバンのメンタルデポ(Mentaldepot)と結合することができ、オルドーバンの意識が新たに誕生した。それはナホールと結合し、これで新たなオルドーバンはついに自身の目的を達した。無限艦隊は全面的に新たなオルドーバンの指揮下となった。

Nagaidir
ナガイディア

 淡い緑の光を放つ星で、地球の太陽の半分の質量を持ち、アルグストゲルマート銀河系(Galaxis Algstogermath)のトルクニッシュ星系(Torgnisch System)から28416 光年離れている。この星に惑星は3つある。ボライドール(Boraidor)は水星の大きさで、生命を拒む熱さ。ザインダーベーン(Sainderbähn)はススコーン人(Suskonen)の故郷、タイグ(Taigh)は冷たい毒ガス巨星である。

Nagath
ナガト

 全8惑星を持つ変光星セポール(Cepor)(→セポール星系(Cepor-System))の第2惑星。赤道直径11660km、酸素大気、四季はない(惑星主軸が公転面に垂直なため)。
 ナガトは、赤道地域には灼熱砂漠、その両脇に広いジャングル地帯、それに続いて温帯があり、その先はまた砂漠である。極は万年氷に覆われ、生命は生息しない。ナガトには地球の月くらいから500kmほどの岩塊まで33の月があったが、全部NGZ 429年に、永遠の戦士カルマー(Ewige Krieger Kalmer)の戦力によって爆破され、エリュシオン環(Elysische Ringe)になった。
 公転軌道の近日点:4分の3天文単位(約1億1000万km)、遠日点:1と2分の1天文単位(約2億2500万km)。
 熱帯と温帯、砂漠帯のそれぞれの気候帯にはたくさんの、過激な植物相・動物相がある。この惑星の知的住民(→ナガター(Nagather))は、さまざまな動物種と意思疎通する能力を持っており、それが文明と文化すべての基礎をなしている。彼らは動物を運搬、食料調達、製造、戦闘ガイドなどに使っている。
 「月奉納(Mondweihe)」でナガトの33の月がエリュシオン環になった後、惑星は片側だけエネルギースクリーンに包まれ(→隠者(Eremit))、ひとりのエルファーダー(Elfahder)が、ナガターの発展を、いつの日か戦士カルマーが戻ってくるまで見守っている。

Nagather
ナガター

 ナガト(Nagath)の知的住民、その能力によりナガトの動物使いとも呼ばれる。ナガターは身長2mの爬虫類、たくましい脚と見るからに強そうな大腿部、西洋梨のような体型で、下は大きく上は小さい。上腕は脚に比べて退化し、筋骨たくましいが4分の3mほどの長さである。腕の先には角質の指が2本と親指とがある。柔らかい首の上の爬虫類の頭蓋には、肉食獣の歯(ナイフのように尖った2列の歯)、小さな知的な目と黒い涙嚢がある。濃い房状の毛は茶色、皮膚は厚く強靭で樹皮に似て茶色、顔は明るい黄土色である。衣服の代わりに、粘土のような物質を体に塗って保護し、さらにナガターは、ファンタジックな手本に従ってこの層を染める。彼らの言語は喉からの喉頭音による。
 ナガターは「動物語」の能力を持ち、惑星上の動物と意思疎通でき、動物相を意思の力で服従させることができる。彼らの文明はすべてそれを基礎としている。動物は、食料調達、輸送手段から戦闘のガイドにまで、ありとあらゆる目的に使われている。動物語は拡声器で語りかけられる。ナガターは動物それぞれに言葉で語りかけ、それぞれに固有の性質から生じる欲求をうまく使っていく。声態模写の名人で、動物語だけでなくボディランゲージもカバーする。体の彩色は、動物を引き寄せ、語りかけさせるだけでなく、威嚇するようにもなっている。これらをベースとして、歴史を経て3つの文化が成立した。動物と共生するシンビオント(Symbionten)、支配した動物を単に使うパラサイト(Parasiten)、動物との共同社会を営み、そこから利益を得ることをしないシノジト(Synöziten)。
 シンビオントは穏やかなナガターで、その文化は最も無垢に保たれている。自然と完全に一体化し、道具は簡単なものすら全く使わない。ジャングル上部の樹冠の木の家に住み、密なネットワークを形成している。ジャングル地域では動物に頼り、高みから指図し、時々大きな個体に騎乗する。火に対する恐怖を持ち、太陽(→セポール星系(Cepor-System))を畏怖するが、同様に賛美もする。33の月は彼らにとって美の象徴だった。共生ナガターはみな菜食である。
 パラサイトは最も攻撃的なナガターである。彼らは永遠の戦士カルマー(Ewig Krieger Kalmer)の指導の下、戦闘と肉食を会得した。彼らは動物界を彼らの唯一の利益のために屈服させた。カルマーの指導により、簡単な戦闘用具を普段の生活でも持ち歩く。さらに、彼らは火を持っており、それが彼らの強さと優位性になっている。彼らは火を、戦闘目的にも狩猟にも調理にも用いる。パラサイト・ナガターは、カルマーの要請を受け来るべき戦闘で能力を発揮するためにある。
 シノジトはナガターの中では鈍重で、両極端のまさに中間である。すべての取り組みにおいて受身であり、両戦線の間にあっては素早くなる。
 NGZ 429年の初夏の時点で、ナガターは戦士カルマーによって「決闘の手袋」が投げつけられてから5000年、永遠の闘争(Permanent Konflikt)の思想を保持していた。成功には戦士の栄誉が待つ。断念には抹殺が忍び寄る。惑星は片側だけの防護スクリーンに守られ、エルファーダー(Elfahder)がひとり、その発展を見守っている。

Nagelia
ナゲリア

 ヘフデラド星系(Hefderad-System)の惑星ザルターテプ(Zaltertepe)最大の居住地で、首都でもある。1つの緑地帯が輪状にナゲリアを囲んでいて、その直径は67.32km。エルトルス人(Ertruser)の街だった時期には、ラール人(Laren)や超重族(Überschweren)の追及を逃れる避難所として、シガ人(Siganesen)が緑地帯の大きな洞のある木に定住してしのいだ。シガ人にとって殺人的な2.77Gもの重力に対する、探知不能な重力制御器の開発のおかげで、シガ人らはエルトルス人にも知られることなく定住に成功した。このことから、ほかにもそのようなサブコロニーが存在していたかもしれないが、それ以上の厳しい探索は行われなかった。ローヴァー(Loower)のヘルクス・ニスター(Helks Nistor)の登場により、この秘密は暴かれた。

Naghdal
ナグダル

---> ケスジャンドーム(Dom Kesdschan)

Nai-Leng
ナイ=レング

 タルカン宇宙(Universum Tarkan)の男のカルタン人(Kartanin)で、一匹狼の冒険家であると、NGZ 447年に自身のことを語っている。当時で彼は生まれてからもう80標準年を経ている。ナイ=レングはもう長いこと、ヘクサメロン(Hexameron)との個人的な戦いを続けていた。そのために彼は惑星エペルム(Eperum)に着陸、そこでヘクサメロンの仕事への応募者のふりをして、その生まれつきの狡猾さから再三再四、再試験が認められ追放にならない程度に、必須の試験で必要なだけ間違え続けた。ナイ=レングは長い間エペルムに滞在していたが、目標のヘクサメロン弱体化はまだ実現が遠かった。
 ナイ=レングは身長1.78m、年齢の割にはしなやかで敏捷なのだが、それをほとんど隠している。彼の毛皮はロストブラウン、ところどころ虫食いのように見える部分がある。頭部の毛皮の縞は、抜け毛の危機を示す。ナイ=レングの口ひげは、右に3本、左に10本。このカルタン人の衣服はローブを千切ったもの。会話の調子は、彼が少し酔っているかのように感じさせる。エペルムのハウリ(Hauri)の間では、彼はその試験失敗のおかげで有名である。もともと感情などないような者たちが、ある種の見下すような好意を持ったに留まらず、絶対にヘクサメロンの職につこうという一途さに感動さえした。ナイ=レングは、他の応募者には閉ざされていた職務や機関への入口を確保した。
 ナイ=レングからペリー・ローダンはNGZ 447年8月、ハウリの物質シーソー(Materiewippe)に関する最初の重要な情報を得た。

Nakken
ナック

 タルカン宇宙(Universum Tarkan)出身の種族で、我々の標準宇宙(Standarduniversum)より超空間(Hyperraum)に対する知覚を多く持つ。
1. 《ナルガ・サント》(NARGA SANT)で約54000年前に標準宇宙へやってきたナック、そのNGZ 5世紀時点での概況:
 1.30mから1.50mの身長、テラのなめくじを思わせるが、直立し滑るように動く。滑らかで湿って柔らかい黒い皮膚である。ナックは無脊椎で、厚いクローリングソール(kriechsohle)を使って滑走、その下に反重力を働かせて高速移動することもできる。上体には、前に2列12本のプシ感覚を有する小さな腕があり、高精度の道具も使いこなせる。唯一可視化機能を持つ感覚器官は2本のプシ触覚(Psi-Fühler)で、ナックはこれで通常の光学的知覚を得ることができる。ナックは我々の宇宙では盲目・聾唖と言えるが、高周波のハイパー信号を一種のプシオン力場で見ることができるので、その複雑な構造も見当がつく。
 この神秘の種族とテラナーとの最初の出会いはNGZ 429年、ジオン・ゾム銀河系(Galaxis Siom Som)で、ナックは紋章の門(Heraldischen Tor)の仕事に携わっていた。専属の研究員として勤務し、門の稼動にのみ関心を持ち、政治には一切関わらなかった。紋章の門のナックチームにはそれぞれ門の主(Tormeister)がいて、全責任を持ち、門番(Torhüter)すなわち文字通り門で働く約500の個体を部下としている。彼らは明白な感情を見せずにその仕事を遂行する。
 ナックの手足には黄土色をした甲があり、外骨格のように見える。頭部の前端には音声・表情マスクを必要に応じて着用し、それによって4次元内の方向感覚を獲得するとともに、ナック以外の種族との音声言語による意思疎通を可能にする。このナックらは、彼らのハンガイ銀河系(Galaxis Hangay)の転送を実現するべく、紀元前約5万年に《ナルガ・サント》で標準宇宙にやってきた代表団の一員である。タルカン種族らとプテルス(Pterus)とに対立が発生した際にも、ナックは一度も敵視されることはなかった。彼らは力の球形体エスタルトゥ(Mächtigkeitsballung ESTARTU)に留まり、成立した戦士宗教のために働いたが、その主義を支持することはなかった。ナックは「エスタルトゥの不思議(Wunder von ESTARTU)」(ヘスパー人(Hesperiden)の失われた遺産を除く)を造った。5万年以上もプテルスにこき使われたナックらは、ついにNGZ 446/447年に状況を認識し、彼らはそれまでの主人との関係を断ち、その能力を駆使してハンガイの転送を支援し、標準宇宙の構造への影響を最小限に留めた。

2. ペリー・ローダン関連事件その他の発生していた時代のタルカン宇宙から、NGZ 430年に《クロッツ》(KLOTZ)で標準宇宙に来たナック:
 このナックは、青い皮膜を皮膚にまとっていることからブルー・ナックと呼ばれる。彼らはもともとエスタルトゥに来ていた仲間よりも平均して20cmほど大きい。皮膚は青い光沢を保ち、まるでオイルフィルムをまとっているように見える。54000年前に標準宇宙にやってきた仲間との主な違いは、このタルカン=ナックがサイボーグだという点にある。その頭にはヘルメット状のものをかぶり、プシ触覚ごと、動くアームシェル(Gliederhülsen)で保護している。5cmほどの長さのロボットの「海老の目」が2本突き出ていて、その先端には赤いレンズがある。その下には移動できる口があり、ブルー・ナックは深いよく響く声でしゃべる。その声はおよそ機械とは思えない。総じた印象としては「ブリキの」ロボットの顔を思わせる。胸部も同様に完全武装で、6対の腕の代わりに多数の小さな機械腕が並ぶ。背中は体長の3分の2の高さまで何もない。クローリングソールの部分だけ、機械の台座(モジュール)に覆われ、中には反重力が収納され、ブルー・ナックは時速50kmまでの浮遊移動が可能である。サイボーグ・カバーの中にはさらに、銀色に輝く個人保護シールドを発生させるプロジェクターがある。腕の関節内には麻酔銃があるが、致死兵器はない。
 ブルー・ナックも、生まれた時は裸で無力な存在である。技術的補助手段を成長過程の初期から用い、これがサイボーグへの第一歩となる。5歳になった若きナックは仮の視覚・聴覚・発声・移動の補完器具をユアタフ(Juatafu)から貸与され、個々の個人的必要性(成長と発育特性)に応じて交換されていく。10歳になると、ナックは生まれた惑星の近所の宇宙ステーションに連れて行かれ、ブラックホール衛星アナンサー(Anansar)のプシオン放射を、母星にいるときよりも強く受けるようになる。そこで彼らはユアタフによって、教育を受け、個々の最終的外骨格と、4次元用の補助感覚器官を入手する。才能に応じて15歳から永遠の穴(Loch der Ewigkeit)に連れて行かれ、最後の調整がなされる。若いナック全員が永遠の穴での試験をパスするわけではない。多くはプシ錯乱(psiphrenisch)、プシオン的狂気に陥る。そうすると補助器具をもってしてももう正気には戻れず、プシオン的混乱イメージに支配される。このようなプシ狂気となったナックは「永遠の穴」から転送機によって直接フンドロ(Fundoro)に送られる。そこはハンガイの第3クオーターのハロー部にある恒星ファンジ(Fanji)の第4惑星で、被爆して自己あるいは自己の一部が完全でないユアタフがいる。彼らはハウリ(Hauri)とヘクサメロン(Hexameron)の無力な生贄である。ナックの故郷惑星はナンサー(Nansar)、ハンガイ銀河系の恒星チャリフ(Chalif)の第1惑星である。そこで若きナックは生まれた時からユアタフ・ロボットの世話を受ける。5歳までは、彼らは2重の意味で盲目である。彼らのプシオン知覚は、5次元領域の知覚を得るほどにはまだ十分発達していない。アナンサーのプシオン放射を浴びるとようやく、彼らのプシ感覚は活性化される。そうなると、4次元の現実を把握できるようなるために、技術的補助手段を外す。ハンガイ転送によって引き起こされたドリフェル(DORIFER)(「永遠の穴」と同一)の帰還による宇宙的大災害で、ナックの子らは従来のようにプシオン的学習や訓練を受けられなくなった。アナンサーの放射は、永遠の穴の代わりとしては不十分に過ぎた。カンザハリヤ(Kansahariyya)の崩壊とそれに続く戦乱により、ナックの技術的供給もおろそかになった。ユアタフ・ロボットはもはやなく、外骨格は品薄になった。多くのナックは「裸」で祖先の洞窟、「ナックの墓地」と呼ばれる場所に引っ込んだ。
 大災害後の数年、ナックは局所銀河団内で重要な鍵を握る。彼らはモノス(Monos)のために働くが、極秘に独自の目標を追及していた。ナックは「〈それ〉探索隊」だったことが分かった。かの超知性体を見つけるという仕事は、約5万年前に託されたが、これはエスタルトゥがヘクサメロンとの戦いに〈それ〉の援助を期待したためである。そして彼らが知ったのは、超知性体〈それ〉がとった最初の措置の意図だった。〈それ〉はテラナーから細胞活性装置の返還を受け、それを使って現実時間で秘密結社(Geheimloge)を作り上げた。これは〈それ〉から活動を除去し、その時点でできるだけ多くの細胞活性装置を奪うという目的があった。天の川銀河系と近隣銀河系群の大多数では、ナックは秘密結社を拒絶し、独自活動を強硬に押し進めた。〈それ〉の探索はいつもナックの主な動機でありつづけた。時空の中でかの超知性体を見つけるために、彼らは5次元感覚を完全なものに仕上げ、時間、空間、蓋然性未来、並行現実の実験に一層注力した。活性装置強奪団の秘密結社の発生は、〈それ〉が細胞活性装置に依存している、ひとつの蓋然未来を覗きこんだ結果である。

Nakkno
ナックノ

 8つの惑星を持つ小さな黄色の太陽で、第3惑星はチェイラズ(Cheyraz)の名で知られている。8つの惑星には知性体はいない。この星系はソルから約32000光年離れている。

Namenlosen
名無し

 無限艦隊(Endlosen Armada)の種族で、NGZ 426年に第282艦隊単位(Armadaeinheit)を構成していた乗員たち(→艦隊単位)。無限艦隊の諸種族から見ても、とりわけ神秘的な存在である。名無しは植物形態の集合知性で、必要に応じて個々に分散したり再びひとつに融合したりできる。機器に触ったり操作したりする腕は、望むと生えてくる。ひとつの集合知性にはいつも多数の艦隊フレーム(Armadaflammen)があって、それらの中に分散していることができる。噂では名無しは、星の爆発か反物質かに遭遇したような物質の元素から構成されているという。その近くではしばしば、重力制御器によって起きるような現象が発生する。名無しはよく、「ホワイトホールからやってきたもの」と自称する。
 名無しの宇宙船は大きな輪に似ていて、その中央から下へは浴槽の形にせり出し、上へは奇妙な塔に似た構造物がある。「浴槽」には当時ある神秘の存在がいた。船もまた乗員同様名無しで、外縁部でゴーンブロック(Goonblöcke)を駆使し、塔状建造物の中からコントロールする。外の色は黒だが、内部は暗い茶色の光で満たされている。湿った地面、散水された壁、水のしたたるデッキ、水気たっぷりの柔らかい合成物質によって、沼沢地の高温多湿の中に住む彼らにとって最適な環境が作りあげられている。(挿絵はヘフト1123巻より)

Namenlose Zone
無名ゾーン

 我々の既知宇宙とコスモクラート(Kosmokrat)の生存領域の間にある。この連続体についての確かなデータは存在しない。唯一分かっているのは、無名ゾーンが〈反それ〉(Anti-ES)の追放地ということである。

Namit-Pural
ナミト=プラル

 ホワイトイエローの太陽で、ソルからは14318 光年離れている。8つの惑星の第3はフォクター=プラル(Foktor-Pural)という名前である。この星系は銀河連合ノルモン(Galaktischen Föderation Normon)に属する。

Na'nac
ナナク

 恒星ゴグホル(Goghor)の第21惑星、直径13010km、自転24.2時間、重力1.2G、平均気温摂氏22.3度。大陸はなく、数千の盾状の島があるだけで、穏やかな気候だが湿度は高い。ナナクはパイウン・クアサルティク(Pai'uhn K'asaltic)の故郷である。

Nansar
ナンサー

 ハンガイ銀河系(Galaxis Hangay)の恒星チャリフ(Charif)の計12の惑星の第1。赤道直径9366km、重力1.24G、太陽までの平均距離は1億1000万km。ナンサー年は162.39標準日になる。ナンサーは特異な生命形態を有する高温の惑星である。この惑星上で神秘の知性種ナック(Nakken)が進化した。NGZ 5世紀の時点でナンサーには80万のナックと、一種の文明的共存関係にあるユアタフ(Juatafu)・ロボット約30万がいた。ナンサーには月がひとつ、アナンサー(Anansar)があり、ブラックホールの形状・特質を有する。このブラックホールはナンサーから18万km離れており、質量はこの星の4分の1。事象の地平の半径は1.5mm、このブラックホールは総直径わずか3mmである。ナンサーとアナンサーは共有重心のまわりを巡り、公転には9.61標準日を要する。このブラックホール月は、ナックは「永遠の穴」と呼んでおり、小さいが鋭く光る、直径5kmの円盤(Akkretionsscheibe)を持つ。それは不規則間隔で超高周波のプシオンハイパーエネルギー(psionische Hyperenergie)を出し、その放射はいつも惑星表面に降りそそいでいる。放射のエネルギー構造は、ドリフェル(DORIFER)内部からのプシオン的情報量子(psionischen Informationsquanten)(プシクス(psiqs))に似ている。ナックのプシオン系能力はこの状況によるところが大きく、彼らは絶え間なくこのブラックホールのハイバーエネルギー放射を浴びて育つ。

Naral
ナラル

 小さな黄色い太陽で、8つの惑星を有し、その第3はエクハス(Ekhas)として知られる。2042年時点でアルコンの勢力圏に属するこの星系までのテラからの距離は、4536光年である。

NARGA SANT
《ナルガ・サント》

 ウィザード(Wissenden)(→アルドゥスタールの声(Stimme von Ardustaar))たちの公邸で、カルタン人(Kartanin)が紀元前約51000年、死にゆく宇宙タルカン(Tarkan)から我々の標準宇宙への最初の探検にやってくるのに使った巨大宇宙船と同一。《ナルガ・サント》(古カルタン語で「故郷のひとかけら」)の存在は、NGZ 446年までウィザードたちだけが知っていた。この船はM33銀河系(→三角座(Triangulum))の星腕ゾーンのひとつに隠されていた。パラタウ(Paratau)の助けを借りてウィザードたちは、知性を持つ意識体で権限なく近づく者に対し、その宇宙船の計器に影響を及ぼして、《ナルガ・サント》が感知されないようにすることができた。《ナルガ・サント》の全長は90km、最大幅28km、平均の厚さは20kmである。これは《ナルガ・プール》(NARGA PUUR)(→《クロッツ》(KLOTZ))よりもやや大きく、それはまるで巨大な箱舟がタルカンから標準宇宙にやってきたかのようである。この2隻の巨船に乗ってタルカンからやってきたのはカルタン人だけではなく、ナック(Nakken)、ザトラ植物(Zatora-Pflanzen)といった独特な異質生命体も数多くいた。《ナルガ・サント》内部の建造物や状態は多岐にわたる。船はNGZ 446年でも昔のように飛行能力を持ち、強力なリニア駆動を使う。これは紀元前50000年のカルタン人の技術の状況を反映したものである。《ナルガ・サント》の外殻上には18のノクターン=ストック(Nocturnen-Stöcke)があり、この数はウィザードの人数に対応している。その中には、カルタン種族の知識が蓄えられている。ノクターン=ストックのすぐ下に《ナルガ・サント》の領域があり、それはウィザードたちの実際に生活する空間でもあり、同時に中枢コンピュータを置くメイン制御センターでもある。それはスコ=タ=ミン(Sco-ta-ming)と呼ばれている。それはあちこちで高い階層をなしていて、そうでないところは二階建てあるいは平屋建ての部分もある。ウィザートたちは、禁断ゾーン(Tabuzone)に至るまで全域自由に動けるが、スコ=タ=ミンを離れることはない。チューブ鉄道システム(モノレール)で《ナルガ・サント》関連領域全域に到達でき、それが禁断ゾーンにまで延びている。転送装置や反重力装置は(現存するものは少なくとも)使われない。
 全スコ=タ=ミンはロボット自動稼動、つまり希望の場所へ移動したいウィザードは、望みの座標と出発指令を発するだけで、後は全自動で発車する。
 禁断ゾーンは直径500mの中空の球で、12の球状セクター(タマネギの皮のような配列)に分かれ、その中央には啓示者の墓地(Gruft der Erleuchtung)がある。そこにオーグ・アト・タルカン(Oogh at Tarkan)が、NGZ 446年11月生物学的深層睡眠からの有史以来の目覚めまで横たわっていた。万全を誇る安全装置が、目覚めの時までずっと彼を保護していた。ウィザードたちには、思考指令でもスイッチを使っても、彼を目覚めさせることは一度もできなかった。
 《ナルガ・サント》にはディメセクスタ駆動(Dimesextatriebwerke)や超知性体エスタルトゥ(ESTARTU)の装備が備わっている。救援メッセージを受け取り、タルカンへやってきたエスタルトゥは、《ナルガ・サント》建造を助け、最終目的であるカルタン人の故郷銀河系ハンガイ(Hangay)を標準宇宙へ転送するための助力を提供した。
 NGA 5世紀末頃、《ナルガ・サント》は、ブラックホール、ポイント・シラグサ(Point Siragusa)を通過して天の川銀河系へ抜けようとしたときに、二つに割れた。大きな方はブラックホールへ落下し、船首セグメント(ほぼ船の5分の1)は推進力を失って宇宙を漂流、これはNGZ 1143年にタルカン艦隊(Tarkan-Verband)の所属艦に発見された。

Narkosestrahler
麻痺光線

 生物の体内のヘモグロビンと酸素との結合を阻害する武器。脳への酸素供給の著しい減少を招くため、撃たれた者はその効果が消滅するまで意識を失う。麻痺光線の上位振動は簡単に保護シールドを貫通する。

Narktor
ナルクトル

---> 《ダン・ピコット》(DAN PICOT)

Narmond ald Tiil
ナルモンド・アルト・ティール

---> ハン・シュイ・クォン(Han-Shui-Kwon)

Narna
ナルナ

 ハンガイ銀河系(Galaxis Hangay)にある恒星ミスティコン(Mystikon)の唯一の惑星。赤道直径15320km、重力1.02G、自転周期26.5時間、太陽からの平均距離は1億7400万km、平均気温は摂氏19度。1ナルナ年は427標準日である。大気はまさに人類に最適で、地表の大地と海洋の割合は28対72である。
 ナルナは大きな美しい惑星で、調和のとれた気候をもつ。植生、動物相は非常に多彩で、動物界は哺乳類のレベルまで進化をとげている。大陸は5つあり、そのうち2つは北半球に、2つは南半球に位置し、1つは赤道をまたいでいる。これはアヴィンドゥ(Avindu)と呼ばれ、面積は3500万平方km。深さ12kmから25kmにかけて、この惑星には大規模な空洞がある。そこには人工の世界があり、40億以上のトト・ドゥガ(Toto Duga)(→ユアタフ・ロボット(Juatafu-Roboter))が居住している。その巨大空洞内では、人工太陽、人工の空、人工の星々、そしてきめ細かく制御された気候で自然な環境をシミュレートしている。ここには住宅街以外に数多くの工場、造船所、宇宙港がある。工場と造船所はほぼ停止状態で、テラナーがNGZ 448年初頭にこの惑星を発見した際には、修理すら放棄されていた。地下宇宙港にはトト・ドゥガ船4000万隻があった。惑星の地下界は、数多くの、一部は幅数kmにも及ぶ、慎重にカモフラージュされたシャフトによって地表と結ばれている。
 惑星のもともとの名前はウシンディ(Ushindi)という。これは5万年以上前に、最初にそこに住みついたトト・ドゥガが名付けた。NGZ 448年の少し前、自身にも理由は不明だが、トト・ドゥガらはそこをナルナと呼びはじめた。この名前はベングエル(Benguel)の言語に由来し、ほぼ「同居」あるいは「集中」の意味がある。本当の意味は、NGZ 448年、ベングエルの大艦隊がナルナに出現し、大規模な双対融合(Dualfusion)を行ったことで明らかになり、その後ハンガイ最後の4分の1が標準宇宙に実体化、超知性体エスタルトゥ(ESTARTU)の再生につながった。

Narr von Fornax
炉座の愚者

 およそ400万年を経たノクターン=ストック(Nocturnen-Stock)で、炉座中心(Fornax-Zentrum)から4000光年、サウスサイド(天の川銀河系と反対側)にある恒星ツィクロプ(Zyklop)の(7惑星中の)第4惑星の5つの月に分割されている。
 このノクターン=ストックを、炉座の賢者(Weisen von Fornax)は愚者(Narr)と呼ぶ。というのも、おそらく約5万年前この恒星でおきた、臨界に達したパラタウ宙域(Paratauregion)(→パラタウ(Paratau))の大規模な爆燃(Deflagration)によって、狂気に陥ったためである。
 当時以来、このノクターン=ストックの「個性」は5つに分裂し、その結果、それぞれの月のノクターン=ストックはそれぞれの自分を持っている。5つの月のノクターン=ストックらはみな、単一のものとして、ひとつの体のように、同じように感じる。
 愚者は5つの月を故郷I (Heimat I)(最大の月)から故郷V (Heimat V)までの名をつけている。アーガイリス(Argyris)はこれらにギリシャ文字のアルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、イプシロンの名を付けた。
 炉座の愚者は、その狂気を他のノクターンの群れ(Nocturnenschwärme)に感染させ、いかなるパッセージシンボル(Passagesymbole)にも反応しないようにしてしまう。ノクターンの群れは愚者に魔法のように引き寄せられる。愚者はそれらをハイパーシグナルで誘う。
 この特殊な状況により、恒星ツィクロプの領域におけるパラタウの除去は不可能であり、いつかは臨界フェーズに入り、危険なプシ現象が発生すると懸念される。

Naru
ナル

 アトラン(Atlan)のドリフェル=カプセル(DORIFER-Kapsel)。

Nastjor
ナステョール

---> 永遠の戦士(Ewige Krieger)

NATHAN
ネーサン

 ルナ(Luna)にあるハイパーインポトロニクス製計算脳(→ハイパーインポトロニクス(Hyperinpotronik))。2130年頃に製造されてその後200年間、ネーサンは拡張され続けて、かつてのアルコンのロボット摂政(Robotregent)を越える容量を持つに至っている。巨大コンプレックスの内部には、生きている有機的中枢ドーム(Konzentrationskuppel)があり、ポスビ(Posbi)から提供を受けた生体プラズマがその中にある。ネーサンが制御するのは、外側に備わった地球の月の生産コンプレックスだけでない。このハイパーインポトロニクスには、おびただしい数の管理権限も備わっており、ネーサンは地球の気候やその他多くの事象、例えば宇宙航行全体も管理している。アフィリー(Aphilie)の時代に制御監視機構の濫用を受け、ネーサンは喉(Schulund)への落下の際にその活動を停止した。3584年11月12日の標準時12:00、ハイパーインポトロニクスはその活動をようやく再開した。
 ハンガイ(Hangay)の標準宇宙への転送によって引き起こされた大宇宙的カタストロフ(NGZ 448年)の後、ネーサンは、適切と思われた処置により、天の川銀河系のカオスに隠れようとした。NGZ 490年、モノス(Monos)により機能停止され、制御センター・タイタン(Lenkzentrale Titan)に設置された。モノスが最期を迎えたNGZ 1147年にようやく、ネーサンは再び蘇った。
 HGZ 5世紀の前半、ネーサンに巨大シントロン(Gigant-Syntron)が装備された。

Nauparo
ナウパロ

 ナウパウム銀河系(Galaxis Naupaum)の主要貿易言語。ナウパロには、同階級あるいは高階級への丁寧語(Siezen)と、低階級への親密語(Duzen)がある。

Naupaum
ナウパウム

 直径16万光年の渦状星雲で、3457年にぺリー・ローダンの脳が拉致された場所。この銀河系には数多くの種族が居住し、体はほぼヤーンズトロナー(Yaanztroner)の基本体形のいずれかと対応がつく。全種族共通の問題は、とてつもない人口爆発である。激しい発情期の間隔は5ヶ月、出産にはわずか半年、双子やそれ以上の同時出産も相当数に上る。この件には深刻なタブーが関係し、いかなる産児制限も不可能である。ペリー・ローダンの隣接銀河系カトロン(Catron)進出によって、初めてこの自殺的な行動が解明された(→バイオ感染(Bioinfizierung)とユイフィノム(Uyfinom))。その後、人口増加圧力はカトロンへの大移住計画によって緩和された。

Naupaumsches Raytschat
ナウパウムのライチャト

 ライタナーの国家体制の公式名称。中央惑星ライト(Rayt)から、有人惑星6477を含む2098星系を管理統治する。国家元首は歴代のライチャ(Raytscha)である。

Navater
ナヴァター

 ナウパウム銀河系(Galaxis Naupaum)の惑星ナヴァト(Navat)の住民。身長は2.50mまでの昆虫生物で、鋼鉄の固さのダークブラウンから黒のキチン質の甲羅を持ち、6本足で、うち後2本が歩行に使われ、前の4本は6本指で、手として使われる。後方へと膨らんだ昆虫型の頭蓋には、こめかみ付近に針金状の音を出す触角、広げた扇子のような外観の、2つの大きなこぶし大の複眼、三角形の口がある。ナヴァターは知的で冷静な感情を持つ。公式には監視者と呼ばれ、非公式にはナウパウム=キラー(Naupaum-Killer)と呼ばれる。

Navo-Nord
ナヴォ=ノルド

 大マゼラン雲(Großen Magellanischen Wolke)の外縁に位置する赤色巨星。惑星を持たないこの星は2435年、ペリー・ローダン(Perry Rhodan)によってマゼラン雲におけるすべての航路算出の関連ポイントに選ばれた。

Nega-Psi
ネガ=プシ

 ネガティヴなプシオン・パワーで、宇宙のプシオンパワー・フィールドを「食い」、消してしまう。実際の事件として、NGZ 428年に、惑星クラブ(Crabb)上のハイパー領域でのネガ=プシが、シュタイン・ナハトリヒト(Stein Nachtlicht)の自己犠牲によって除かれたことがある。後にエレメントの支配者(Herrn der Elemente)は、〈それ〉(ES)に対してこのネガ=プシを使用し、この超知性体の意識コンポーネントをネガスフィア(Negasphäre)に引き込もうとした。この攻撃は最後の瞬間に無効化できた。

Negasphäre
ネガスフィア

 混沌と専横に象徴される宙域で、エレメントの支配者(Herrn der Elemente)の起源。ネガスフィアはトリークレ9(TRIICLE-9)(→フロストルービン(Frostrubin))の変質とモラル・コード(Moralische Code)の二重螺旋からの消失の発生原因である。螺旋からの排出以来、その領域には宇宙の秩序を維持するメッセンジャー(Messenger)による情報がなくなり、自然法則の効力が失われ、混沌状態になっている。
 NGZ 429年、元の場所にトリークレ9が帰還後、ようやくメッセンジャーによる情報搬送が再開、混沌は消えて秩序の力が回復した。これはまた、ネガスフィアの終焉も意味する。

NEI
---> 新アインシュタイン帝国(Neues Einsteinsches Imperium)

Neo-Bilatium
ネオ=ビラチウム

 バラモス(Baramos)の卵からの分泌物質。マゼラン雲(Magellanschen Wolken)の支配者にとって格別重要で、バラモスに対する扱いがそれを示している。ウレブ(Uleb)は、別の体を乗っ取る力を得るために、その物質を使う。

Nephrem-Pordh
ネフレム=ポルド

 ホワイトイエローの中規模の恒星で、天の川銀河系の中央ゾーンの内部にある。ソル系までの距離は39222光年。この恒星にはもともと惑星が3つあったが、そのうち2つは破壊された。3582年時点では、そこには探知技術でかろうじてわかるガス雲しかない。まだ残っている惑星はワーダル(Wardall)である。

Neptun
海王星

 我らが太陽系(ソル系)の第8惑星。太陽から4兆4970億kmの距離を164.8地球年かけて巡る。赤道直径は4万9000km、密度は1.7g/立方センチ、自転周期15時間49分30秒、惑星質量は地球の17.2倍。海王星の大気はメタン、水素、ヘリウムからなり、メタンが主な成分である。この大気の上部の温度は摂氏−218度までにはなると見られている。この惑星の内部には直径約1万6000kmの固い核があると推定され、そのまわりに約8000kmの厚さ氷の層がある。海王星には8つの月がある。トリトン(直径6000km、距離35万3000km、公転周期5.9日)とネレイド(直径500km、平均距離560万km、公転周期359.4日)が最初に発見された。トリトンはソル系全体で最大の月であり、ネレイドには133万kmから976万kmまで揺らぐ海王星との距離の謎がある。

Nester (der Flotten von Krandhor)
ネスト(クランドール艦隊の)

 クランドール公爵領所属の23艦隊はそれぞれ、宇宙空間中を漂流あるいは空間に「係留」されている、ほぼ航空母艦に類似したネストと呼ばれる基地を用いている。
 ネストは、必要に応じて時間路(Zeitbahn)に進入あるいは離脱が可能な駆動装置を持っている。また、駆動噴射システムと操縦噴射システムとを持ち、4ヶ所ある巨大地上基地に着陸することもできる。
 ネストの形状はどれも同じだが、大きさや乗組員の能力は千差万別で、艦隊に所属する部隊の数による。
 ネストの表面はドーム状で、その内部にすべての区画と機能が備わっている。ドームと格納庫の間には、艦が着艦し、搬出・搬入され、発進する環状プラットフォームがある。艦は反重力運搬器によって格納庫に搬入、あるいはプラットフォームへと搬出される。格納庫区画は巨大な鉢状になっていて、多数のデッキがある。乗務員、機械設備、機能の構成はすべて、艦のそれに合わせてある。(→クラン人(Kranen))
 クラン艦隊のネストは、しじゅう艦が行き交う場所である。幾度も出撃が始まり、また終わる。新たな惑星が発見されると、併合され、スポーディ(Spodie)が原住民に供給される。帝国の拡大とともにネストは宇宙を進んでいく。
 主な艦隊ネスト:
第1艦隊ネスト:最古のネストで、クラン(Kran)を巡る軌道上にある(惑星から2150kmの距離)。司令官はクラン人アリャカ(Aljaka)、総員6504名の乗務員を有する。第1艦隊は15000部隊を有し、故郷星系の防衛を第一とする。旗艦は《ゲルター》(GHÄRTAR)、艦長はクラン人マーリン(Marline)。
第11艦隊ネスト:宙域不定、クランから3500光年、乗務員1745名。第11艦隊は2800部隊。
第8艦隊ネスト:ジュウマルク(Juumarq)宙域、クランから23000光年、乗務員1340名。第8艦隊は436部隊。
第3艦隊ネスト:ファーンハイスト(Faarnheyst)宙域、クランから15000光年、乗務員5360名。第3艦隊は12000部隊。
第17艦隊ネスト:ルコ(Lquo)宙域、クラインから18000光年、乗務員2100名。第17艦隊は3016部隊。
第20艦隊ネスト:ベロガン(Berogan)宙域、クランから43000光年、乗務員1600名。第20艦隊は3852部隊。

Netzkoder
ネットコーダー

 プシ通信装置(Psifunk Gerät)で、レジナルド・ブル(Reginald Bull)個人用として網を歩む者(Gänger des Netzes)から渡された。それによって彼は、プシオン網(Psionische Netz)の情報ノードを呼び出して情報のやりとりをすることができる。ネットコーダーは《エクスプローラ》(EXPLORER)の固定装備で、携帯用装置はない。
 ネットコーダーは、レジナルド・ブルだけに稼動が可能となっている。装置には、ブルのプシ=マスターが備わっている。これは、かつて使われた細胞核放射のように、完璧な個体識別を可能にするものである。ネットコーダーは、ある特定のコードシーケンスを用いて、プシオン網の情報ノードにアクセスする。コードシーケンスは、予測不能かつ追跡不能な方式と手段で、絶えず変化する。装置にはさらに、自己破壊メカニズムも備わっている。他の者の手に落ち、無権限者がコーダーを開けてコードシーケンスの秘密を暴こうすると、この装置は一瞬にして消滅する。

Netzsaal
ネットホール

---> Virenhorst

Neu-Arkoniden
新アルコン人

 アルコン人の住民グループ。他のアルコン人との違いは体格的特徴には少なく、むしろ性格的特質にある。アルコン人の同世代の人々と比べ、新アルコン人らは決断力と実行力が際立っている。世代船(Generationschiff)の乗員の子孫から新アルコン人への発展が、アルコン学識層によって、アルコン人の退廃を完全に克服するべく系統的に促進された。著名な新アルコン人としては、ムトグマン・セルプ(Mutoghmann Scerp)がいる。

Neue Galaktische Zeitrechnung
新銀河暦

 NGZと略記。〈それ〉(ES)から新たな宇宙的展望を明かされた場所、エデンII (EDEN II)からの帰還後、ペリー・ローダン(Perry Rhodan)により採用された新しい暦。NGZ 1年は古い暦の3588年にあたる。
 NGZは天の川銀河系の多くの世界で、公転・自転周期に基づく固有の惑星時と並べて使われる。

Neues Einsteinsches Imperium
新アインシュタイン帝国

 ゲア(Gäa)で太陽系帝国滅亡と地球消失の同時発生後に誕生した新国家体制で、そこで育った新しい人類による国家。この名称は詐称で、NEI(略称)は銀河帝国などではまったくない。その支配要求域はプロヴコン=ファウスト(Provcon-Faust)の境界の内部に留まる。まだ第一ヘトラン(Erster Hetran)の地位にあるレティクロン(Leticron)は、必要に迫られて休戦協定を締結させたが、当面ラール人(Laren)とこの件に関する交渉の機会を持つことはない。NEIのリーダーはアトラン(Atlan)である。歴史上初めて人類は非テラナーに支配されたことになる。アトランは、ラール人との暫定講和を成し遂げたことで絶大な支持を集めた。しかし政府の長たる肩書きを彼は意図的に放棄した。彼は「総督」を名乗ることで、ペリー・ローダン(Perry Rhodan)の帰還の可能性をあきらめるべきではないことを表現した。そうした方が、プロヴコン=ファウスト内ですでに進行中の侵略者への解放闘争が成功するだろうと。これを継承したのがLFTである。

Neu-Gruelfin
新グルエルフィン

 グルエルフィン銀河系のカピン人諸種族の主要言語。

Neu-Lemur
新レムール

 2つの赤い恒星ポール(Pool)(第1星)とパナ(Pana)(第2星)、ガルヴァ=デュオ(Gulver-Duo)の固有名でも登録されている恒星系の、全11惑星中の第4惑星。赤道直径は13429kmあり、非常に地球によく似た天体で、重力は1.04G、酸素含有量は地球のそれより0.75%高い。自転周期は21.86時間。新レムールは地球時間で1.87年かけてポールを巡る。この惑星の公転軌道は、特定時期に2つの恒星の狭い間隙を通過するので、公転周期の約半分はポールとパナが衝の位置、すなわち反対側にある。このおかげで、新レムールには熱期がある。この状況から、この惑星の季節は2つだけ、1)通常期および2)衝期であることが分かる。
 地表面には3つの大洋と6つの大陸が刻まれている。標準暦3440/41年に、テラのあるエクスプローラー船の乗員らは、この惑星でレムール人亡命者の子孫と出会った。レムール人亡命者らは当時、アンドロメダ星雲方向への新たな転送ジャンプの危険を冒すのをやめ、ここに定住した。この決断には、この二重星系に存在する無気力放射(Lethargiestrahlung)が大きな誘因になった。この放射は一定間隔で一種の多幸症を引き起こす。感覚の障害を引き起こす一方で、本能的な原始の感覚を助長する。5万年の時を経て、ここに住むレムール人には、この環境条件のために、単なる変化でなくミューテーションが生じていた。
 住民は二重恒星転送機ガルヴァ=デュオを最高神と崇め、「ガルヴァ神」と名付け、この技術建造物の機能をもはや理解しない。祖先の言語も歴史も完全に失っていた。

Neu-Mliron
新ムリロン

 恒星ファスガマ(Fasgama)の8つの惑星の第3惑星で、ジオン・ゾム(Siom Som)のカルメンゾーン(Kalmenzone)外縁に位置し、この銀河系の中心から1535光年の距離にある。
 赤道直径は15800km、重力1.17G、太陽からの距離は17万km、冷涼な気候の火山の多い惑星であり、灰の雲の厚い層に覆われている。原住民はおよそ1万年前、一連の永遠の闘争(Parmanenten Konflikt)の中、自ら核戦争によって消滅した。動物相と植物相はそのときに放たれた放射能によって突然変異している。
 物語の舞台となったNGZ 430年から遡ること約200年前、誇り高きゾマーのムリロン人(Mlironer von Somer)の子孫らが初めてここに入植し、法典分子(Kodexmolekül)に関わることなく永遠の闘争の意味を学んだ。ゾマーらは、頑固なムリロン人もまた永遠の闘争の適切な影響によって「改宗」するべきで、それが「新ムリロン人(Neu-Mlironern)」となる方法でもあることを示さなければならないと考えた。ポピュレーションI (Population I)と呼ばれる世代は反対勢力に対して攻撃的であり、このため「タカ派」と呼ばれた。
 NGZ 400年頃、ゾマーらに続き一般のムリロン人が新ムリロンに移民し、彼らポピュレーションIIは「ハト派」と呼ばれた。誠実なムリロン人の古い理想を持つ彼らは、ポピュレーションIと戦わざるを得ず、こうして永遠の闘争へと追いこまれていった。彼らは孤立化による防御を模索したが、しかし彼らを情け容赦ない力で攻撃する「タカ派」に対するチャンスは、いつまでも訪れなかった。ゾマーらと新ムリロンのムリロン人によって、系統学的実験(Phylogenetische Experimente)という名称の試みが実施された。この惑星にNGZ 430年、ヴィーロノート(Vironauten)が訪れた時にも、双方ともにまったく成果が見られていなかった。

Neu-Moragan-Pordh
新モラガン=ポルド

 ポルライター(Porleyter)の5惑星施設(Fünf-Planeten-Anlage)で、赤色巨星エールタン(Aerthan)と、(内惑星から外惑星の順で)惑星シャナド(Schanad)、ユルギル(Yurgill)、ツルート(Zhruut)、エズィ(Ezy)、リュドン(Lydon)からなる。惑星は同一の軸、同一の軌道面で公転する。つまり、外側の惑星ほど太陽を高速に巡ることになる。しかし、惑星間の距離は異なる。全惑星はポルライターによって形成され、都市化された。このため、全部組成も異なり、大きさも異なるにも関わらず、同じ人工的大気と制御された気候を持つ。
 220万年前、ポルライターがM3に現れた時、彼らは5惑星施設を改築・拡充し、その後他の体へと統合するに至った。
 新モラガン=ポルドはM3の本来の中心から24光年の距離にある。

Neun Imaginäre
9人のイマジナール

 約100万年前のサイノス(Cynos)の支配者。大群偽神(Schwarmgötzen)の反乱で脱出口のない状況に追い込まれた際、エネルギー球に姿を変えて、サイノスが再び大群を掌握する時までスタトII (Stato II)で生き延びた。危機が最も迫ったとき、サイノスのシュミット(Schmitt)はタボラ(Tabora)を用いて9つのエネルギーミイラの破壊を敢行した。これによって放たれたプシ変調ハイパーエネルギー大洪水(Psimodifizierte Hyperenergieschwall)により、全大群偽神は死んだ。

Neunturmanlage
九塔施設

 ローヴァー(Loower)諸種族を特徴づける建造物。9つの塔で構成される各施設はエンテレケイア(Entelechie)の原理に基づいて構築されている。9という数字は、ローヴァーらが捜し求める物質の泉(Materiequelle)に9つの出口があると考えられていることと符合する。諸種族の行動がいずれもこの共通目標に従うという原理もまた、九塔施設の外観の原因である。その荒れ果てた外見は、ローヴァーを残骸種族と呼ばせ、実際の施設の高機能を誤認させる。ひとつの九塔施設には指導者として塔の番人(Türmer)がそれぞれ一人いる。

Neutron
中性子

 最初に発見された3つの素粒子の1つ。中性子は質量数1(実際の静止質量は1.6748×10の-27乗kg)、電荷はない。中性子は陽子とともに、原子核を構成する(例えばウランでは陽子92個、中性子は同位元素により142個から146個)。技術利用:遅い中性子は核分裂を引き起こす(核反応炉)。中性子線は生体に破壊的効果をもたらす(中性子戦兵器)。

Neutronensterne
中性子星

 質量が太陽の1.4倍以上の恒星が崩壊したときの状態の名称。崩壊の過程で原子の電荷勾配が押しつぶされ、陽子と電子が融合して中性子になる。かつて巨大だった恒星は、わずか直径10kmに収縮し、密結合した中性子の球になる。1立方センチあたりの質量は約10億トンという、想像を絶した密度になる。中性子星はこれまで、ちょうど灯台の放つ光が点滅して見えるような、高速回転する超重量矮星からのX線パルス送出によって間接的に知られているだけだった。また、宇宙のガンマ線放射源でもある。中性子星は、崩壊する星の質量が少なくとも太陽質量の1.4倍以上、ただし3.2倍以下である必要がある。この場合の最終ステージはブラック・ホール(Schwarze Loch)である。

Neutrum
ニュートラム

 深淵の地(Tiefenland)のカイバーランド(Kyberland)の上にある深淵コンスタント(Tiefenkonstante)と呼ばれる場所の上半分。ニュートラムはもともと深淵の地の生命維持システムで、深淵の地に埋めこまれた人工的な円盤惑星を維持するために必要なあらゆるもの、重力、大気、気候、風景、建造物などを形成エネルギー(Formenergy)から作り出す。カイバーランドの転送機ドームの屋根にある環状転送機だけがここに通じており、それはニュートラム唯一の住人、深淵の孤高(Einsame der Tiefe)がスイッチを入れられる。深淵の地の運命を巡る戦いのとき、NGZ 429年、ニュートラムは決定的な役割を果たす。人工惑星の諸種族は、待ち望んだフロストルービン(Frostrubin)帰還を支援するために、最後のフリー時空エンジニア(Raum-Zeit-Ingenieure)はヴァゲンダ(Vagenda)のヴァイタルエネルギー(Vitalenergie)すべてを注ぎこみ、フロストルービンをニュートラムへと導いた。それによって深淵の地の自己崩壊が開始した。その構成物質の大半は通常宇宙へ到達し、一方で諸種族は15万の救命島群(Rettungsinseln)に集まり、やがてその後を追った。ニュートラムにいた最後の時空エンジニアも通常宇宙へやってきて、そこで深淵の地の断片から大きな中空の恒星を、穴(Grube)のまわりに創り上げた。ニュートラムが最後にその穴の場所へやってきた。それは輝く250kmの大きさのエネルギー球として標準宇宙に実体化していた。その蓄えたヴァイタルエネルギーによって、救命島群の全住民は影の力(Graueinfluß)から解放された。深淵の孤高は恒星マイスター(Sonnenmeister)としてニュートラムに残り、人工の巨大星の核融合プロセスを制御することとなった。

Nevis-Latan
ネヴィス=ラタン

---> 島の王たち(Meistern der Insel)

Newton-System
ニュートン星系

 青色巨星、ソルから24617光年、天の川銀河系の中枢環(Zentrumsring)の外側にある。この恒星には計17の惑星があり、それぞれに少なくとも調査基地はある。主星は第6惑星のコペルニクス(Kopernikus)。

Nexialismus
ネクシャリズム

 さまざまな学問分野の専門家間のコーディネート任務を帯びた補助科学者を当初は意味していたが、新銀河暦(Neuen Galaktischen Zeirechnung)(NGZ)導入後数百年を経て、独自の有力な学問領域を確立した。この語は関連や結びつきを意味するラテン語のネクサス(nexus)に由来する。ネクシャリストとは、複数分野にまたがる学者を意味し、暗示=ヒュプノ的教育メソッドと、先進的宇宙航行時代のほぼ時間損失のない包括的情報供給とを活用する。ネクシャリストで最も有名なのは、NGZ 5世紀初頭の全分野科学者レ・ゼロン(Les Zeron)である。

Neyscam
ネイスカム

 ネイスクール銀河系(Galaxis Neyscuur)の統一言語で、カンターロ(Cantaro)が天の川銀河系に出現後、そこから多くの単語と概念がインターコスモ(Interkosmo)に入った。

Neyscuur
ネイスクール

 カンターロ(Cantaro)の故郷銀河系で、テラの恒星カタログではNGC 7331となっている。ペガサス座にある渦状銀河系で、Sb型、天の川銀河系からの距離は約5000万光年。ネイスクールは半径方向速度1128km/秒、直径はおおよそ10万光年、恒星質量2000億と見積もられる。NGZ 1144年、テラの船が黒い星の回廊(Schwarzen Sternenstraßen)を通ってネイスクールに到達し、そこで彼らの監視者と遭遇した。

NGC205
---> アンドロ=ベータ(Andro-Alpha)

NGC211
---> アンドロ=ベータ(Andro-Beta)

NGC3031
---> ヘドロポーン(Hedropoon)

NGC3034
---> セトデポ(Sethdepot)

NGC3190
 標準的な渦状星雲で、規模、形状、恒星数とも天の川銀河系と同等、テラから2110万光年の距離にある。ラール人(Laren)の故郷である。

NGC3627
 M66あるいはヴィラメシュ(Vilamesch)とも呼ばれる。天の川銀河系から2700万光年離れたSb型の銀河系で、獅子座にある。NGC3627の外縁域で、NGZ 430年、アンソン・アーガイリス(Anson Argyris)のハンザ・キャラバン(Hanse-Karawane)をソト艦隊(Sotho-flotte)が待ちうけていた。(→《レッドホース》(REDHORSE))

NGC4567
---> アプサンタ=ゴム(Absantha-Gom)

NGC4568
---> アプサンタ=シャド(Absantha-Shad)

NGC4594
---> グルエルフィン(Gruelfin)

NGC5236
---> トルイラウ(Truillau)

NGC7331
---> ネイスクール(Neyscuur)

NGZ
---> 新銀河暦(Neue Galktische Zeitrechnung)

Ni, das Land
ニイの地

 影のロード(Grauen Lord)たちの直接支配地で、創造の山(Berg der Schöpfung)の反対側、光の面(Lichteben)の場所にあって、かの地とは強力な壁によって隔たれている。ニイの地は、光の面の周囲を環状に取り囲んでいる、影のロードの侵攻地で、時空エンジニア(Raum-Zeit-Ingenieure)への決定的一撃を放つ攻撃力でもある。
 光の面とニイの間の壁は、境界壁(Grenzwall)と呼ばれ、はるか深淵コンスタント(Tiefenkonstante)にまで届く、考えられるあらゆる物質と、形成エネルギー(Formenergie)でできた「氷河」、などからなる山脈である。山の城砦(Bergfestung)(後述)の1000kmほど西には山脈を貫く1本の道があって、それは純粋なプラチナの山の中の、狭く深い切り通しである。影の力(Graueinfluß)はこの道の半ばまで達している。
 ニイの地における影のロードの力の中心は、山の城砦(Bergfestung)である。これは境界壁のふもとにあり、数百平方キロの平面を占有している、わずかな宿営、防御陣地、兵器庫、営倉群、軍事訓練用地、不気味な軍事工場、十数器の転送ドーム群(Transmitterdomen)からなる荒涼とした一帯である。すべて灰色、拒むような不快な色を帯びている。山の城砦の中央には、ジタデル(Zitadelle)がある。これは鋼製の立方体で、一辺は600m、三重の環状防御陣地、地雷原、罠などに囲まれている。ジタデルには窓はなく、たったひとつのドアからだけ入れる。内部は保有技術に応じた多数の制御室があり、ここから影のロードたちの幹部らが、深淵の地(Tiefenland)征服の指揮をとる。地下室には多数の小部屋が配置されている。最上階には高さ20mの唯一のホールがあり、丸い鋼製のテーブルが1つ、鋼製の椅子が6つ、中央に置かれている。これが影の部屋(Graue Kammer)である。
 影の軍団(Grauentruppe)の攻撃力をいっそう高めるために、深淵の地の他の地域を支配するロードは、支配地域内で影の生命となった住民らを、兵器やその他戦闘設備の建造に使い、住民自身も兵士として徴発する。全戦闘設備は転送ドームを使ってニイの地に送られる。影の地(Graugebiet)それぞれには、そのための影のロードの軍備室がある。
 ひとたびニイの地に足を踏み入れた者はみな、影の生命となり、ヴァイタルエネルギー(Vitalenergie)をもってしても、二度と元に戻ることはできない。いつの日か、深淵の地が深淵(Tiefe)から落下して、通常宇宙へと戻ったときには、不幸な者らに救済があると言われている。

Nisel
ニセル

 時を歩む者(Zeitgänger)の一人、輪郭のあいまいなブラックグレーの姿をしており、まさに広く知られた伝統的な「幽霊」のイメージである。性格としては、他の時を歩む者と同様、ある種の退廃的快楽主義者で、幸運も不運も、個体の運命も宇宙の種族すべての運命も、等価であると悟っている。「善意」と「悪意」はニセルにとって抽象的な概念である。
 空間者(Raumlinge)、意識的に空間内は動けるが、時間内は動けない全存在を、時を歩む者たちはそのように呼んでいるのだが、その世界を彼はまるで蝋人形館や「映画」のように見ている。彼は興味を持ったあるシーンから別のシーンへとしょっちゅう渡り歩き、ちょうど我々が映画を非現実だと、単なるフィルムだと、思っているのと同様に、ニセルは数十億年の宇宙の出来事を非現実と思っている。初めてペリー・ローダンとコンタクトを持って、ニセルは空間者が物を知覚できる「本当の」生命体であることを知った。ニセルは非物質で、光学的に感知可能なだけで、周囲には影響を及ぼさない。NGZ 427年、エレメントの十戒(Dekalog der Elemente)によって2402年9月へと時間移動させられた際に、彼はローダンとテレパシーの意思疎通を通じて出会い、十戒らの計画を阻止し、ツーノーザー(Twonoser)の種族を救う手助けをした。

Nistor
ニスター

 ローヴァーの泉の王(loowerischen Quellmeister)、パンカ=スクリン(Pankha-Skrin)のヘルク(Helk)。ニスターは9つのエレメントからなり、全長は16.8m、円柱状で直径は6.4m。転移距離263光年。9つのエレメントはどれも、エネルギー的に中性なハイパーフィールド抽出器(Hyperfeldanzapfer)と隔離されたトランスミテルム=ローテーター (Transmiterm-Rotator)とを収納できる大きさになっている。ニスターは自身をエレメントに解体でき、そのうち3つには武装がある。分解したエレメント同士は会話が可能である。ニスターは機械的な声で、ふつうのローヴァーと同じように、ローヴァー語(Loowerisch)を話す。
 パンカ=スクリンはニスターに重要な物質の泉(Materiequelle)と宇宙の城(Kosmischen Burgen)の座標を入力している。カイラクヴォラ(Kairaquola)破壊の後、ニスターは《ゴンダーヴォルド》(GONDERVOLD)を載せてソル系にやってきた。そこでニスターはテラナーの手に落ち、テラナーはその秘密を引き出そうとした。しかしシガ人ヴァヴォ・ラッサ(Vavo Rassa)とライン・ヴァーサ(Rayn Verser)の調査中、このヘルクはボイト・マーゴー(Boyt Margor)に奪われた。

Ni Val
ニイ・ヴァル

 深淵の街スターセン(Tiefenstadt Starsen)の兄弟党(Fraternität)内部で支配的な地位にある種族。ニイ・ヴァルの外見は、青白い青で高さ3mのニンジンに、細く骨ばった脚と藁のような頭髪。そのすぐ下には環状に配された8つのラズベリーのような眼、その眼のひとつひとつの下にある手ほどの長さの垂直な切れ目が口で、ダークブルーの唇がある。幅の狭い手と蜘蛛の巣のような指のついた4本の細い腕が、上半身にある。ニイ・ヴァルは切れ目状の口を震わせ、ぴちゃぴちゃと音をたてて喋り、超能力を備えている。
 ニイ・ヴァルは、真っ白な地面までとどくフードつきコートをまとっている。隣人愛、善意の類は、彼らの組織の活動の対極に位置する。

Nivellator
ニヴェレーター

 エレメントの十戒(Dekalog der Element)の兵器で、NGZ 427年にクロノフォシル(Chronofossilien)活性化をめぐる戦いで使用された。ニヴェレーターの効力で目標(たとえば航宙艦)周辺の宇宙空間は封鎖される。捕まってさしあたりは、比較的大きな宇宙空間断片の内部で活動できるが、やがて氷のように冷たい、見えない境界に衝突する。この架空の壁は着実に狭くなるように動き、やがて犠牲者は繭に閉じ込められたように動けなくなる。外部からは、その物体の輪郭が消失してゆらゆらしたものに見える。この効果は適切な「対抗ビーム(Kontrastrahlung)」で相殺できる。相殺しない限り、犠牲者は永遠に捕らわれたままである。繭の中では時間が経過しない。建設中のこの空間湾曲フィールドを破壊すると、宇宙空間の重力性基礎張力による激しいエネルギー噴出が起き、周辺に壊滅的な影響をもたらす。

Nizhda
ニズダ

 スペクトル型G2Vの黄色い標準恒星でソル系からの距離は約18000光年、天の川銀河系中枢環内の境界周辺に位置する。この星の表面温度は5900ケルビン。ニズダには8つの惑星があり、第3はサンプソン(Sampson)。

N'jala
ニャラ

 M33銀河系(→三角座(Triangulum))ウェストサイドにあるヴェルト型(Verth-Typ)の青色巨星で、カルタン(Kartan)から412光年離れている。ニャラは超強力5次元放射星で、プシオンスペクトル(psionischen Spektrum)も持つ。太陽から5億9000万キロのところに、地球質量の20倍の薄いアステロイドリングが巡っている。最大のアステロイド、ニャリン(N'jalin)には、カルタン人の巨大パラタウ庫(Paratau-Lager)、ESP研究所、エスパー再生促進訓練所がある。基地の司令であるロラン(LoLan)は、ニャラ星系の統治官にして高い能力を持つエスパー、そしてかの大家系に属さないにもかかわらず貴婦人(Hohe Frau)の地位にある。
 ニャラは3587年、プシオン域での強い5次元放射により、炉座(Fornax)で暴発に遭遇したパラタウに対して、磁石のような効果を発揮、恒星宙域にその大部分が物質化し、カルタン人のエスパー能力の基礎となった。引き続いてニャラから発せられたハイパー放射が、特に敏感なカルタン女性らに、弱いプシ能力を発現させたのである。

Noc
ノック

 最後のユロクス(Yulocs)二人のうちの一人(詳細→トリトレー(Torytrae))。トリトレーと対照的に、ノックは独自の道を歩んでいた。彼はムクトン=ユル(Mucton-Yul)の指導者である。ノックはその地位のおかげで、秘密書類を保管し、ユロクスの来歴に関するデータを広く収集していた。この遺産の中からトリトレーは、カトロン(Catron)とペールツス(Pehrtus)の重要情報を発見した。

Noctunen
ノクターン

 炉座(Fornax)小銀河系に住む生命形態。
 ノクターンのライフサイクルは2つのフェーズからなる。第一のフェーズは群れフェーズ(Schwarmphase)で、2メートル〜100メートルほどの直径の、5次元的振動を持つクォーツのごく薄い膜。幽玄な存在で知性はなく、自身の本能に従い、100万体までの大きな群れとなって、決まった道(飛行経路)を太陽から太陽へと移り、その5次元放射を摂取する。このフェーズではノクターンに色はなく、ガラス状である。
 このハイパー放射は、一部は成長に使われ、一部は蓄積され、転移法則に従った移動のために使われる。ノクターン一体の最大跳躍距離は約1光年である。一度跳躍すると、かなりの日数、回復休止が必要になる。ただし、超高周波ハイパー放射、すなわちプシオン放射は、ノクターンにとって消化が悪い。それらはパラタウ(Paratau)として排出され、タウ宙域(Tauregionen)と呼ばれる場所に、飛行経路に沿って集まってくる。群れフェーズではノクターンは、限られた数のハイパー通信シンボルを使って交信する。群れフェーズが終わると、まもなく群れを構成するノクターンはみな最大の大きさである100メートルに達する。
 ごく一部はアメーバ状にちぎれ、「若い」2メートルノクターンからなる新たな群れを構成するが、大部分はストックフェーズ(Stockphase)に入る。大きな老いたノクターンはアステロイド、惑星その他天体のわずかな重力をつかまえて停留し、数千年もの間、他の群れを引き付け、暗い振動クォーツから塔へと成長する。そのような場所は「ストック(Stock)」と呼ばれる。このフェーズではノクターンは知性を発達させる。ストックが大きくなると、知性も発達する。知性の高いものは、ストックフェーズに移行した群れを、ハイパー通信シンボルでひきつけてさらに成長を続け、さらに知性を発達させる。最大で最高齢のストックは炉座の賢者(Weise von Fornax)である。
 ストックフェーズのノクターンは、清澄で円熟した哲学的思想者である。認識能力、抽象的知識、自身の知性の発展に興味を持つ。彼らを脅かす唯一の危険は綱宙域にある。パラタウ量がある宙域で臨界を越えることがときどきあり、プシ物質がエネルギー形状に戻って、激しいプシストーム(Psistürm)を放出する。大量のプシストームが数日間、十数光年の範囲で続くと、ストックは精神が混乱し、永続的な狂気に陥ることもありうる。
 この危険を除去するために、ストックはハイパー通信シンボルで群れを操縦して、パラタウが均等になるようにする。「臨界」に近いタウ宙域は、機会があれば、外部銀河系からの訪問者に「処理」させる。
 群れフェーズのノクターンは、訪問者にとって非常に危険な存在になりうる。ノクターンは訪問者を5次元泉につきおとし、ハイパー次元ベースで動く機械やユニットを停止させる。これを防ぐ唯一の手段はパッセージシンボル(Passagesymbole)、特殊コードによるハイパー通信インパルスで、群れへとシグナルが送られ、あるストックの友の関係者であることを伝える。シンボルの内容によっては、群れを操縦できる。例えばポルライター(Porleyter)のパッセージシンボルにより、NGZ 429年、ある攻撃的な群れを炉座の賢者へと誘導することができた。
 NGZ 448年の大宇宙的災厄の後、パラタウの排出はもはや不要となり、外部銀河系からの訪問者に対して、ノクターンは炉座を「高密度化」した。

NOGEN-ZAND
《ノゲン=ザンド》

 豪族ムルコン(Mächtigen Murcon)の胞子船(Spörenschiff)。

Noir, André
ノワール、アンドレ

 ペリー・ローダン(Perry Rhodan)のミュータント部隊(Mutantenkorps)の設立時からの一員。1945年、フランス人の両親の子供として日本で生まれたヒュプノ(Hypno)で、太っており髪は黒っぽい。彼はそのミュータント能力で他人に自分の意志を強制できる。(データ→ミュータント部隊一覧表)

Nolowengrol
ノロウェングロル

 灰色回廊(Grauen Korridor)のパーフォレーション層(Perforationsschicht) 最外縁の次元島(Dimensionsinsel)に住んでいるカルチタン(Karzitane)の一人。ノロウェングロルは、NGZ 427年4月初頭、テラで起きたテクノ病効果(Technomanischen Effekt) 災厄の際、ハンターのヴォイデ・ホト(Voyde H'ot)と4次元の影チソン(Chthon)との宿命の対決において、重要な役割を果たした。このハンターをノロウェングロルはこのとき殺害したが、これを吸収しようとしたチソンによって、彼の島もろとも破壊された。

Nomaden
ノーマッド

 宇宙を航行するテラナーの最貧層。帝国および友邦連邦の外でふらふらと自由な生活を送ることを選択し、銀河系の一般民の従う法を認めないばかりか、いかなる法も遵守しない。彼らの宇宙船はたいがい旧式で、武装も貧弱、これは装備改善のための経済的基盤に欠けるためである。各ノーマッド船は一人で操船され、それが小さなひとつの世界であり、その自由な共同体では選定君主(Wahlmeister)が選ばれ、基本的にそれは女性である。
 時折、ひとつの仕事にかかるために、複数の共同体が同じ選定君主を置くことがある。しばしば惑星に住みつくこともあり、しばらく採掘してまた去っていく。ノーマッドはあらゆる商売に携わり、だいたいそれは普通の商人にはいかがわしい、あるいは危険に見えることである。それが法を侵すものであろうが、彼らは気にしない。

Nonderver, Bescrilo
ノンデルファー、ベスクリロ

 エプサル人(Epsaler)、身長1.60m、無口で気難しい。宇宙飛行士、趣味:銀河史。3442年CYDコマンド。

Nonus
ノヌス

 惑星ホヌル(Honur)に住む獣系の住人で、身長約30cm、毛皮に大きく悲しげな眼、バラ色をした小さな前足、おどけた感じの大きな鼻。知性があるわけではないが、可能な限りオウムのように相手を真似てしゃべり、あまりに可愛いのですぐに好きになってしまう。危険はないように見える。ノヌスは接触により毒を分泌し、人間の神経系を最初興奮させ、やがて破壊する。最初の兆候(陽気、多幸症)は、この「テディベア」と接してすぐに現れる。この体毒分泌は、アラス(Aras)の悪意ある実験の結果である。ホヌルの地中にある秘密の培養基地で、かの銀河医師らは数千年以上前(B.C.10000年頃)から、捕獲した多数のノヌスに対し、生化学的薬品を餌に混合して、神経毒の生産と放出を活発化させていた。一方でこの惑星の知的住人(アルコン系の子孫)に、精神的強制によって、この惑星に着陸した宇宙航行者すべてにノヌスを「プレゼント」させていた。酩酊状態に陥った乗員はすぐにアラス=ロボットに殺害され、その船は解体される。
 1984年、ペリー・ローダン(Perry Rhodan)はホヌルに着陸し、乗員のうち感染した男女を救い、アラスを感染首謀者と突きとめ、解毒剤を提供させ、医師の基地を無害化した。ノヌスは危険のない生物に戻った。

Noon-Quanten
ノーオン量子

---> バイオフォア(Biophore)

Nopaloor
ノパロール

 惑星ヤーンザー(Yaanzar)の大都市で、大きさは地球のヨーロッパ大陸ほどもある。ノパロールの人口は1億5000万人、ヤーンザー上唯一の脳マーケット(Markt der Gehirne)である。地表では数百万人のヤーンズトロナー(Yaanztroner)が、脳と体の売買、PGT処置(PGT-Operationen)の実施、特別病院の管理に携わり、一方で、街の地下の広いカタコンベでは、追放者、賎民、犯罪者達からなる一族が、闇商売を行なっている。

Nor-Gamaner
ノル=ガマナー

 ベハイニエン銀河系(Galaxis Behaynien)で、かつて勢力を誇った星間帝国の名。この帝国は17の高度文明と146の恒星文化圏とを有する発展段階にあった。加えて数多くのコロニー文明に友邦文明、一部は宇宙航行文明、一部は惑星定着文明である。このノル=ガマナー帝国の発展はやがてほぼ全ベハイニエン銀河系に到達し、それを勢力圏としていた。
 オルドーバン(Ordoban)はノル=ガマナー生まれの司令官である。

Norgan-Tur
ノルガン=トゥア

 地球からの距離約8600万光年の銀河系で、基本的に大きな球形星団(Kugelsternhaufen)である。ノルガン=トゥアには、ポルライター(Porleyter)の昔の故郷で、監視騎士団、深淵の騎士(Ritter der Tiefe)の拠点である、惑星クラート(Khrat)がある。

Normalraum
通常宇宙

---> アインシュタイン宇宙(Einstein-Raum)

Normalsynthos
ノーマルシントス

 レムール人のバイオエネルギー的緊急プログラムによる生成物。要員不足を解決するために、ヴァウフ・オナクロ(Vauw Onacro)の下、レムール研究者らは、受精卵細胞から8週間で成人に成長する方法を開発した。しかし、精神的能力は備わっておらず、ヒュプノ教育で伝達される。極限非常プログラム(Extremes Notprogramm)と呼ばれる方法では、原子・分子的成長促進法(アト=モル加速法(Ato-Mol-Beschleuniger))が用いられ、成長を5日間に短縮できる。3444年、5万年間停止していたレムール人基地を、リバルド・コレッロ(Ribald Corello)が再稼動させた。エネルギー保存されていたその科学者を覚醒させ、8体のノーマルシントスを製作させた。この事実から、わずかな期間でコレッロを支配できた力が何なのかについて、最初のヒントが得られた−それは精神ミュータント(Geistermutanten)と呼ばれた(→旧ミュータント(Altmutanten))。彼らがこの体を要求したのである。この試みはしかし、失敗に終わった。ノーマルシントスのある遺伝子的基礎プログラミングが、レムリア(Lemuria)の無茶な戦争用に作られており、精神ミュータントらによる完全制御の妨げとなったのである。ノーマルシントスは壊死した。用意されていた19億個のシント卵(Syntho-Eiern)もろとも、基地はコレッロ逃走時に破壊された。

Normon-System
ノルモン星系

 ダブリファ帝国(Imperium Dabrifa)の中枢星系。ソルから14772 光年離れている。ライトイエローの恒星には8個の惑星があり、主星の名はノスモ(Nosmo)。

Norsenteng
ノルセンテン

 アンドロ=ベータ(Andro-Beta)にある惑星を持たない青色巨星。ノルセンテンの直径は約3500万キロメートル、このサテライト銀河系の中心からは150光年、外縁からは3450光年の距離にある。
 ノルセンテンを基点にNGZ 427年、エレメントの十戒(Dekalog der Elemente)は、マークス(Maahks)とテフローダー(Tefroder)に対する攻撃準備に入った。クロノフォシル(Chronofossil)であるアンドロ=ベータをクロノデジェネレーション(Chronodegeneration)にするために、両種族は戦争するよう仕向けられた。

Nortema-Tain
ノルテマ=タイン

 カトロン銀河系(Galaxis Catron)にある二重星で、赤色巨星と伴星の白色矮星からなり、銀河系中心からは18811 光年、ヴラントンク(Vrantonk)からは117 光年の距離にある。両星は互いに近接した位置にあり、その周囲を11の惑星がめぐり、第5惑星はプリムト(Plimt)と呼ばれる。全星系はハイパートランスシールド(Hypertransschirm)に覆われている。

Norvo
ノルヴォ

 死の星雲(Todeswolke)内に位置する恒星ダスティ=クイーン(Dusty-Queen)の最外縁である第3惑星。ノルヴォはほぼ火星の大きさで、薄いものの人類が呼吸可能な酸素大気を持つ。重力は0.65G、自転周期は28.7時間。ノルヴォ上には死滅した植生の痕跡しかない。地表は黒い石英の砂で覆われている。山には草木はなく、表土もない。この惑星上で7万年(地球暦)以上前、オケフェノケース(Okefenokees)によって初めてのドラン(Dolan)の飼育が試みられ、その後しかしまた放棄された。その後、パウパー(Pauper)のけだもの(Bestie)が生産設備を引継ぎ、ドランの製造を試みた。生命を持つ基盤物質の遺伝子変成プロセスに関する彼らの知識は不十分だったため、ノルヴォのバイオステーションで故障が発生した。ドランの代わりに、完全ロボット化施設では多種多様な怪物が生み出され、結局それら製造物は死に絶えた。

Nosar
ノサー

 恒星マンサー(Mansar)の第3惑星で、寒冷な星。火星ほどの大きさで、驚くほど水資源に富む。自転周期は31.7時間、重力は0.69G、平均気温は摂氏10度前後。極は固く凍りつき、生命は、海底火山で熱をとれる赤道ゾーンでのみ生息可能である。そこにはブリンダー(Brindor)の生命形態が進化をとげている。

Nosinsky, Conrad
ノジンスキー、コンラッド

---> 《クレストII》(CREST II)

Nosmo
ノスモ

 ノルモン星系(Normon System)の主星。直径13221km、自転周期23.7時間、重力1.04G、平均気温摂氏35度。首都、すなわちダブリファ帝国(Imperium Dabrifa)政府のある場所は、ダブリファラ(Dabrifala)と呼ばれる。

Nostradamus
ノストラダムス

 ミシェル・ド・ノートル=ダムとも呼ばれる。1503年生まれ、1566年死去。フランス王シャルル9世の侍医で、有名な占星術師。中背、ややずんぐり、顔一面に黒髭、長く少しカールした黒髪、抜け目ない黒い眼は有無を言わさぬ目つきで、声はよく通る深い声。頭には平たい帽子、上半身はひだ飾り袖のあるスペイン風コートを羽織り、ぴったりした半ズボンに留め金つきの靴と装飾品を身につけている。3443年、彼は地球の南極地方にあるエネルギー墳墓で発見された。彼はイマゴII(Imago II)、サイノス(Cynos)のシュミット(Schmitt)の弟である。

Notami, Enrico
ノタミ、エンリコ

---> 《クレストII》(CREST II)

Notzonen
危機ゾーン

 NGZ 426年、四星国(Vier-Sonnen-Reich)にあるソールドック(Sooldock)のほぼ全惑星上に発生した地域の名称。そこは永遠の闘争(Immerwährenden Krieg)下にあって、宇宙からの攻撃にさらされ、バクテリアで汚染されている。この地域に足を踏み入れるのは、危機ゾーン巡回機(Notzonenbegeher)と呼ばれるものだけである。高さ10mのボディに2つの堅固な歩行脚、その上端の間には、気密隔離された乗員用操縦席がある。

Nova
ノヴァ

 恒星爆発の結果、ある恒星の明るさが突然650倍から250万倍に増大し、全エネルギーの約100分の1が解放される。恒星の表面温度は5倍から8倍に上昇し、半径は爆発の間に100倍から400倍に増える。物質が大量に、高速度で宇宙空間へと放出される。スーパーノヴァと異なり、恒星は数ヶ月でもとの状態に戻る。

Nowgorod
ノヴゴロド

---> 宇宙バザー(Kosmische Basar)

Nowhere
ノーホェア

 銀河系中枢部の端に位置する名前のない恒星の、5つの惑星のうちの第2惑星。球状星団M13からは31495光年にある。ノーホェアはちょうど金星の大きさ、原始的なジャングル惑星で、重力は0.89G。広い大洋と、頂上まで植生に覆われた山々がある。水蒸気に富む大気は、人類にとって呼吸可能である。
 2326年、ノーホェアで、あるアラス(Ara)の犯罪者による陰謀が明らかとなった。〈それ〉が撒いた25個の本物の活性装置をめぐり、銀河系で繰り広げられた「ゴールドラッシュ」、これを利用する目的で、細胞活性装置のイミテーションが製造されたのである。偽の装置は莫大な金額で販売され、アラス自身に本物を発見する可能性をもたらすはずだった。この時点までノーホェアには、銀河系の医師の技術力だけでは救えない、不治の病に冒された約40000の知性体が住んでいた。この事実が銀河系内に公になるのを避けるため、彼らはパラル(Palal)というバラック街に連れてこられた。

N'sal
ヌサル

 無限艦隊(Endrose Armada)の種族で、NGZ 427年末、天の川銀河系への行程にあって、周縁部中央の無限艦隊第12側面部隊として活動、第909艦隊単位を構成していた(→艦隊単位(Armadaeinheit))。
 ヌサルは、体つきは小さく、袋の形の真っ赤な胴体、短い脚と3組の腕を持つ。頭は、赤く明るいボール状のサラダ菜のように見え、ぶるぶるかさかさと動く。ヌサルは好戦的で策略家である。社会は厳格な階級制度で区分けされる。各艦の乗員は司令官の下で農奴的な扱いを受ける。司令官は全員で高位の種族を形成している(人類との対比では、下位種族に対する貴族のようなもの)。この高位種族の頂点には最高位種族がある。その地位に就任して長い、ある高貴なヌサルは、その策略と狡猾さにおいて他の追随を許さないことを示し続けている。このためそのヌサルは、策士のマイスターと栄誉司令官とを得ており、かつて無限艦隊鍛冶(Armadaschmiede)に仕えたこともある。ヌサルは、全種族の半数しか艦に配置されていない。残りの半数は睡眠ブイで10年間眠り、10年たつごとに役割を交替する。ヌサルの好戦性と策謀のため、第909艦隊単位はいつも無限艦隊内の騒動の火種となる。
 ヌサル艦の外観は3次元的な、溶接されたプラスチック管である。管の直径は20mから80m。艦は楕円体状ないし球状の輪郭を持ち、直径2000mまで展開できる。管の材質は鋼材に似た特性を持つ合成クリスタルで、色は薄紅である。

Nugas
ヌーガス

 物質の状態の名称で、完全にはイオン化するには至らないが、自由核子は存在する。《アンチヌグ》プロジェクト(Projekt ANTINUG)でテラ科学者らは、ヌーガスと反物質を接触させることを試み、Nugシュバルツシルト反応炉(Nug-Schwarzschild-Reaktor)と呼ばれるものを完成させた。

Nug-Schwarzschild-Reaktor
Nugシュバルツシルト反応炉

 高性能エネルギー発生装置で、《アンチヌグ》プロジェクト(Projekt ANTINUG)の成果。この反応炉はヌーガス(Nugas)を燃焼材としており、シュバルツシルト効果(Schwarzschild-Effekt)を利用することで、その一部が反物質へと変換される。パルス化された反物質と、同期してパルス化されたヌーガスとの共振誘導によって、最小限の燃焼材消費で巨大なエネルギーが自由になる。最初の実験炉は3446年に使用された。3456年には2基の大規模反応炉が試験された。1基は《マルコ・ポーロ》(MARCO POLO)、第2テスト反応炉は《ヒョドポン》(HYODPON)に搭載された。この試験の過程で、《マルコ・ポーロ》は並行宇宙(Paralleluniversum)に投げ出された。

Nuguun-Keels
ヌグウン=ケエルス

 ダルゲート(Dargheten)の保護服で、繭状のメタルプラスチックカプセルに2本の触手アーム、その先にはかぎ爪のようにつかむ手がある。暗示インパルス変換器(Suggestivimpuls-Wandler)の命令を、コンパクトなポジトロニクスが保持する。暗示インパルス変換器とは、ヌグウン=ケエルス所有者の暗示インパルス(Suggestivimpuls)を受信して通常エネルギー的な操作インパルスに変換するものである。ポジトロニクスはその装置の全機能を操作できる。ヌグウン=ケエルスの外皮にはセンサーがあって、周囲の様子を完全にダルゲートに伝達する。

Nullbewahrer
ヌル保持者

 ツクマーコン人(Zgmahkonen)の、対等な権限を有する7人の執政官の名称。この7人の支配者はまぎれもなく人類である。彼らの後継者は、執政官のいずれかの死の前に、自身により決定され、これは嫉妬、陰謀、殺害計画の原因となっている。3581年にその地位にあるヌル保持者の名前は以下の通り:サールウ(Cerlw)、アドクノグ(Adknogg)、サプーン(Sapuhn)、テレスト(Tellest)、ヤウグ(Jawg)、ヴェムティ(Wemmti)。

Nullfeldspürer
ヌルフィールド追尾器

 島の王(Meister der Insel)の道具で、時間移送器(Zeittransmittern)の利用による時間移動の監視を可能にする。ヌルフィールド追尾器は、高次元のヌルフィールドエコー(Nullfeldecho)(絶対ヌルフィールド(Absolut Nullfeld)→ヴァリオ(Vario))を探知し、時間軸上に配置する。

Nullsohle
ヌル底面

---> 時間塔(Zeittürme)

Nullzeit-Deformator
ゼロ時間デフォルメーター

 はるか過去に旅行できるタイムマシン。ゼロ時間デフォルメーターの構造原理の大半は、当時の島の王(Meister der Insel)に由来する。島の王が存在しなくなってから長い時間がたち、島の王に支配されていたテフローダー(Tefroder)は、時間旅行機の秘密を、その一部が居住していた銀河系イーストサイドへ持ち込んでいた。そこでは知識人(Wissenschaftler)と呼ばれるラパリスト運動(Lapalisten-Bewegung)のメンバーがその知識を所有していた。ゼロ時間デフォルメーター構築計画は、コマンド投入によってソルの実験コマンドの手に落ちた。
 アクトロン・ムスポエルン(Accutron Mspoern)という名のアッカローリー(Accalaurie)が、死の衛星(Todessatelliten)をソル大気内に発見したことを受け、ペリー・ローダンは、はるか過去へ旅してそこでこの太陽衛星の建造を阻止するため、独自のゼロ時間デフォルメーター建造の加速を指示した。そのゼロ時間デフォルメーターの外観は半楕円体で、地表直径は50m、高さ70mである。外郭の材質は、希少な軽金属とインケロニウム(Ynkelonium)の合金である。この外郭はデフォルメーターフィールド(Deformatorfeld)(ゼロ時間フィールド(Nullzeitfeld))構築の際には、時間リニア極の一端の役を果たす。内部には球状フィールド原理で作動する高性能融合炉が8基あり、これらはクインタディム変換器(Quintadim-Umformer)とハイパーセクスタ=半シュプール加速器(Hypersexta-Halbspur-Beschleuniger)にも、ゼロフィールドプロジェクター(Nullfeldprojektor)と同様にエネルギーを供給する。ドームの幾何学的中心点には、ゼロフィールドセンターと呼ばれるものがあり、機械で吊るされ、3つの通路で外郭内壁のバルコニー状回廊と結ばれている。ゼロ時間デフォルメーターは場所の移動ができない。ゼロ時間デフォルメーターは単なるゼロフィールド発生器であって、時間流線上に計測された過去点の対極として働くにすぎない。固有の現在(相対的未来)への帰還の際には、ゼロ時間デフォルメーターは、突入した過去点と同種の極となり、相対的未来へとはじき返される。ゼロ時間デフォルメーターによる未来への旅は、ハイパー物理学的原理によれば、基本的に不可能である。
 ゼロ時間デフォルメーターが最後に使用されたのは3443年、大群(Schwarm)の新支配者サイノス(Cynos)に対し、強制手段として使われ、その後ローダンの指示により原子分解された。知識人らによって極秘建造された第2のゼロ時間デフォルメーターは、3457年、時間パラドックスを故意に発生させ、PAD病を終焉させるために使われた。その後この装置も原子分解された。

Nullzeitsphäre
ゼロ時間球

---> 《増強》(VERSTÄRKER)

Nurgowa, Lei
ヌルゴワ、レイ

 女性エコ=アーキテクト(Öko-Architektin)、NGZ 427年にテラニア全公園施設を担当するようになった。この年の2月末、テラニアの植生がゼノフォーミング(Xenoforming)によって変性したことを最初に発見した者のひとりであり、その対処に奔走した。偶然、彼女はゼノフォーミング巻き起こした全世界的パニックのとき、ガルブレイス・デイトン(Galbraith Deighton)と行動を共にしており、共に果敢な解決への道に挑戦した。二人の制限実験により、ゼノ植物の果実を採取し、その果汁の強い幻覚作用によって、ゼノフォーミングの担い手、ゼノス(Xenos)と感情的テレパシーを通じてコミュニケートできる状態になり、ゼノスに彼らの行為が間違いであることを納得させた。このように、人類へのゼノフォーミングの災厄が回避された、その功績の大半はレイ・ヌルゴワの行動によるものである。

Nurmo II
ヌルモ II

 恒星OPUS=ヌルモ(OPUS-Nurmo)の第3惑星、高温多湿で、カルタス(Kartas)が住む。

Nuru
ヌル

 ハンガイ銀河系(Galaxis Hangay)の青い恒星アンクラム(Anklam)に3つある惑星の第2惑星。他の2惑星同様、ヌルは「褐色矮星(brauner Zwerg)」で、太陽系の木星の2倍から4倍の質量を持ち、その核における恒星炎の熱核反応の点火にわずか10の24乗トンほど足らないだけという発展段階にあって、いずれは崩壊して高密度の星の残骸となる。ヌルは縮退物体、すなわち電子のボウル(Elektronenschale)が崩壊して、原子や分子が古典物理学における直径や体積よりもかなり小さくなった物体からできている。アンクラムの3惑星の物質の密度は130から200g/cm3である。褐色矮星の地表はまったく生命に適さない。温度は摂氏30度から210度、太陽光線の強度に自身の発する熱が加わっている。液化ガス状の大気はわずか数センチの高さまでで、その気圧は1万気圧。
 ヌルは太陽から13億km、重力は110.13G、赤道直径39000km、公転周期は5.73標準年。ヌルには11の月があり、第2はイロン(Ylon)である。

Nyman, Harold
ナイマン、ハロルド

---> 《カシオペア》(CASSIOPEIA)

Nypasor-Xon
ニュパゾール=ゾン

 テルムの女帝の故郷銀河系。

Nyrello-System
ニュレロ星系

 M33銀河系(→三角座(Triangulum))にある全部で12の惑星を持つ太陽系。第3惑星は酸素惑星、原始的な特徴で、火山活動が激しくジャングル領域が広がっている。原生林には、数千年の昔に消えたカルタン人(Kartanin)祖先文化の痕跡がある。これはカルタン人が、当初考えられていたよりもかなり早期に星間航行をこなしていた証拠のひとつである。
 NGZ 446年6月、この惑星はウィザードら(Wissenden Frauen)(→アルドゥスタールの声(Stimme von Ardustaar))の大々的な欺瞞行動の舞台となった。自らの知識をもらさないために、18名のウィザード全員が集団自殺を決行したと、M33に展開するギャラクティカーに信じさせようとした。PIGのメンバーが、この欺瞞を見抜いた。本物のウィザードらのドッペルゲンガー18体にその命を託していたのである。

Nyssen, Rod
ニッセン、ロッド

 1972年US宇宙軍大尉(物理学者、武器管制)、後に第三勢力(Dritte Macht)の幹部、宇宙船司令官。

Nytet
ニュテット

 青色恒星の2つの惑星の第1惑星、M13からは銀河系中心の方向に18432光年離れている。赤道直径9700km、重力0.86G、平均気温摂氏+40度、わずかな酸素大気を持つ。ニュテットの地表は大部分砂漠に覆われ、まとまった水場は存在しないが、資源は豊富で、このためニュテットにはスプリンガーが基地を設営している。2326年、ニュテットでシュレックヴルム(Schreckwurm)が初めて生きたまま捕獲された。地表はすべて、この時点までにすでにホルンシュレッケ(Hornschrecke)に食べつくされ、モルケックス(Molkex)で覆われた状態になっていた。

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