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Yaal,Gavro
ヤール、ガブロ

 《ソル》生まれの、いわゆるソル・イデオロギーの共同提唱者の一人。初登場は3586年で、当時41歳。容姿は平凡。身長1.70m、普通に成長したが少々太り過ぎ。淡いブロンド、褐色の瞳、頬のたるんだ顔をしている。ヤールは、ソラナーが独自の超知性体(Superintelligenz)を育くむべきであるという考えに染まっている。日頃の生活において、穏和で目だたない、植物研究業と水耕農夫とを兼ねる彼が、感激を呼ぶ弁士へと変貌する。彼の講演が説得力に満ちているその理由は、心理手法や雄弁術を全く用いず、むしろ印象的な知性を激しく迸らせ内面の説得を目指す点にある。このため彼はペリー・ローダンの《ソル》での危険なライバルの一人だった。

Yaanzar
ヤーンザー

 恒星ゾールノム(Zoornom)の第4惑星。直径13119 km、自転27.8時間、重力1.08g 、平均気温摂氏28.02度。この酸素惑星には7つの大陸があり、気候は亜熱帯。首都はノパロール(Nopaloor)で人口1億5000万人。ヤーンザーの名称はナウパロ(Nauparo)に由来し、2つの意味がある。それは「ギブ&テイク」と「脳市場」である。重力フィールドの特性の恩恵により、ヤーンザーはナウパウム銀河系(Galaxis Naupaum)で唯一、PGT処置(PGT-Verfahren)を実施できる惑星である。これが惑星の全経済および全文化生活の基礎となっている。

Yaanzardosht
ヤーンザードシュト

---> チャトロ(Tschatro)

Yaanztroner
ヤーンズトロナー

 惑星ヤーンザー(Yaanzar)の住民で、人類に似た生命体、身長1.65m から1.85m までで、華奢な体付き。全身は顔を除いて微細な苔のような毛で覆われており、その色は苔緑色で、年老いたヤーンズトロナーではほのかな金色を帯びる。頭部は細く長く聳え立つ大きな耳が特徴的で、さらに飾り毛がつけられる。口は広く、ふっくらした唇、その上にわずかに犬を思わせる幅広の鼻がある。目はとても大きく、紅色ないし黄金色に輝き、賢く好意的な印象を与える。手足は6本指、2番目の親指は大抵委縮している。ヤーンズトロナーはナウパウム銀河系(Naupaum)で特別の地位を享受している。彼らの惑星上でのみ、専門家らはPGT処置(PGT-Verfahren)を実施できるのである。

Yaanztropa
ヤーンズトロパ

 惑星ヤーンザー(
Yaanzar)の聖地。死んだ脳の永遠の旅に必要なものを整える所とされる。それは衣類、食料はもとより、贅沢品、中でもやはり死者の身元識別品なども挙げられる。ヤーンズトロパの極秘訪問の際、ペリー・ローダンはそこで赤い解剖者(Roter Anatom)と知り合った。

Yagguzan
ヤグザン

 トロヴェノール(Trovenoor)銀河の恒星ヘルドー(Heldor)の、全部で9つある惑星の5番目、木星に似た水素巨星で、大気はメタンとアンモニアから成る濃い混合物。直径152000km、堅い核の直径は12000kmでほぼ地球の大きさ。巨大な大気被覆のため、核の表面の気圧は数百気圧に達する。核表面全体を平均した気温は摂氏−60度で、変動幅は±50度。表面には厚さ数キロに及ぶアンモニア氷の層がある。暴風はいつも吹き荒れ、気温が非常に低いこともあって洪水のようなメタンの豪雨を伴う。
 この惑星は、一人の遠い観察者の前にその姿を現した。堅い核表面で観察者は、突然幽霊のような、しかし手に取れるほどはっきりした何かが、撹乱された大気を滑空して行くのを見た。それは並行平面上にある神秘迷宮(Orphische Labylinth)に捕われた者たちの物質的痕跡。ヤグザンは永遠の戦士たち(Ewigen Krieger)が神秘迷宮を設置した惑星のうちの一つである。この惑星の大気中には、カリドンの狩人(Kalydonische Jägern)がその迷宮の狩りに専念できるようになる前に通るべき3つの門が、平衡状態にある。その門の名前は、リャンゴ・モジャ(Llango Moja)、リャンゴ・ビリ(Llango Bili)、リャンゴ・タツ(Llango Tatu)である。

Yanger
ヤンガー

---> ヤンヨク(
Yanyok)

Yantill,Reno
ヤンティル、レノ

 ドレーク協会(Organisation Drake)のメンバーで、その戦艦《ブルージェイ》の艦長。1104年生まれのテラナー、身長1.92m、がっしりした骨格、真黒な長髪、褐色の瞳、大きな鼻、大きな口。暗く茶色っぽいオリーブ色の肌で、体じゅう毛深い。レノ・ヤンティルは知性に優れるが、皮肉家の傾向があり、他人の短所への理解は示さない。彼は自らを最高と考え、自由商人(
Freihändler)抵抗組織のリーダーになることに固執した。1143年、彼は反乱に失敗し、自らの無分別を悟った。

Yanyok
ヤンヨク

 ペレヴォン(Pelewon)の有力種族で、赤色巨星ヤンガー(Yangar)の8つの惑星の第4に位置する故郷惑星ヤンヨクをその名の由来とする。この星系はM87銀河中枢部から45000光年の位置にある。ヤンヨクは直径90000km、重力は1.6G。表面の3分の1しか水のない不毛な惑星という問題を抱える。NGZ1143年、イホ・トロト(Icho Torot)は狡猾なヤンヨク王ポヴァリスロング(Povarithrong)から、何百年もの間ヤンヨク王家の財産だったミモトの宝石(Juwel der Mimoto)を入手することに成功した。

Yarredosch
ヤレドシュ

 ノルモン連合(
Föderation Normon)領域内の、表面温度の低い、小さな橙色の太陽。惑星は3つ。太陽系からの距離は14472光年。第2惑星ツグモント(Czugmonth)は太陽系帝国(Solaren Imperium)崩壊後、レティクロン(Leticron)の刑務所惑星になった。

Yarun
ヤルン

---> 永遠の戦士(Ewige Krieger)

Yatnokan
ヤトノカン

 恒星ダクノマ(
Daknoma)の唯一の惑星。直径13848km 、自転周期18.5時間、重力0.9G、平均気温36℃。ヤトノカンには多くの内海を持つ複合巨大大陸がひとつある。両極冠は凍結している。帯のように大陸上を山脈が走り、ほぼ同じ大きさの二つの部分に分割される。ヤトノカンには巨大で重武装の宇宙要塞が周回している。この要塞の任務は、訪問者を追い返し、逃亡者を断念させることである――それと言うのも、ヤトノカンには約15万の大群偽神(Schwarmgötzen)が、不本意ながら黄色い征服者(Gelben Eroberer)の繁殖と共生関係にあり、そこで解放されたプシオンエネルギーのために、不治の精神障害になってしまうのである。ヤトノカンでは、この精神病の偽神たちに、あるチャンスが与えられる。神経症的もしくは精神病的な行動パターンに陥ってしまった――そういった羅病した偽神には、自分だけが管理支配できる小さな土地がそれぞれあてがわれる。それはまとめて錯乱諸島(Inseln des Wahnsinns)と呼ばれる。

Yatuhin,Nomo
ヤトゥヒン、ノモ

 ペリー・ローダンのミュータント部隊(Mutantenkorps)の創立以来のメンバーで、単なる弱いテレパス、情緒不安定で、本質的に常にやや反抗的。1951年生まれ、89歳まで生物学的な生命延長による相対的な若さと柔軟さを保っていた。しかし細胞シャワー(Zelldusche)が与えられなかったため、その屈辱からペリー・ローダンと地球の裏切り者となった。2040年に戦闘中に死亡。

Yee Soong
イー・ソーン

---> ダイアデム十字軍(
Diadem-Kreuzzug)

Yelyaz
イェルヤツ

 ブルー人(Blues)の遺伝子素材からカンターロ(Cantaro)により培養されたクローン(Klone)。イェルヤツは身長2m、短く太い首、広い肩、力強い腕を持つ。エプサル人(Epsalers)の力を持ち、深くよく通る声で喋る。NGZ1144年、イェルヤツは〈ヴィダー〉(WIDDER)に参加、その時にはカンターロのクローンゲットーからの脱出に成功して20年が経っていた。

Yghmanohr
イグマノール

 ノーガン=トゥア銀河系(
Norgan-Tur)の中心部と辺境部のほぼ中間に位置する、黄色い通常恒星。イグマノールには全部で6つの惑星があり、第3にクラート(Khrat)がある。

YIRMÜ VANTAZY
《イールミュ・ファンタジー》

 ブルー人の大宇宙戦艦。〈ガフェク〉(GAVÖK)とLFTの他の部隊と共にNGZ427年6月、太陽系で灰色回廊(Grauen Korridor)からの地球と月の帰還に備え待機した。司令官はブルー人シ・イト(Si'it)、乗組員と共に焦れるほど長い間(ブルー人的感覚では相当に不慣れな)大宴会で暇つぶしを図った。ブルー人たちは地球と地球の月の帰還の真の目撃者となった。《イールミュ・ファンタジー》はその後すぐ存在しなくなった。冷気のエレメント(Element der Kälte)(→エレメントの十戒(
Dekalog der Element))によって亜物質の冷気恒星に移され、マイナス界(Minuswelt)へと姿を消した。

Yjancs
ヤンクス

 レムリア避難民を祖先とする異形の生命体。その後継世代は、特に強く形態変化と突然変異を起こしてはいるものの、まだ知性の損害までは引き起こしていない者たちのために、その新たな故郷となるための環境の諸条件に基づいて捜し出した惑星パカティ(Pacaty)、二重太陽系ガルヴァ・デュオ(Gulver Duo)の第6惑星、をあてがった。
 現実時間で言う3440年および41年の、あるエクスプローラー船の乗員たちとの出会いにより、宇宙航行をマスターし、独自の兵器技術を発達させた。
 彼らの最も崇拝する神は「プレール」と呼ばれており、それは両巨星プールおよびパナ(ガルヴァ・デュオ)と同一で、両星間には規則的な間隔で濃い青をした転送機深淵が浮かび上がる。これは通常の転送現象に関することだが、この出来事に関わる知識は突然変異した生物にとっては忘却状態にあり、結果として異なる解釈がなされている。

Ylon
イロン

 アンクラム(Anklam)星系の惑星ヌル(
Nuru)の全部で11ある月の2番目。火山活動と地殻活動を特徴とし、高い気温と原始世界的なジャングルを持つ。植物は繁茂し、獰猛(食肉植物)である。動物は攻撃的な昆虫類に至るまであらゆる種類が、海や川にとどまることを余儀なくされているが、これらもやはり極端に残虐である。
 イロンでペリー・ローダンはNGZ447年(通常宇宙の標準暦)、ロボット宇宙船《ユアタフ》(JUATAHU)を発見した。これで、かつて超知性体エスタルトゥ(ESTARTU)がタルカン(Tarkan)宇宙へ去った、そのことを示す最初のヒントがもたらされたのである。

Ynakcho
イナクホ

 銀河系内にある黄色い太陽で惑星は3つ。ソルから24313 光年。第3惑星はヒッチャーズ・パール(Hitschers Pearl)。

Ynkelonium
インケロニウム

 元素周期表に組み込めない元素。インケロニウムは自然発生の高圧元素で、発生の前提条件は超高圧と超重力である。インケロニウムの特徴を十分表すには、「安定性の高い周期的過剰高圧高温元素」と呼ぶ。唯一の発見地は惑星マヴェリック(Maverick)である。(ネーサン(
NATHAN)の蓋然性計算によれば、マヴェリックのみに存在する元素である。)インケロニウムの色は、入射光と見る角度によって強いルビーの赤もしくは虹色に輝く。テルコニット(Terkonit)との合金インコニット(Ynkonit)は金属プラスティックのテルコニットの三十倍の硬度を持ち、融点は摂氏十万度である。インケロニウムの最も重要な性質は、純粋な形では反元素の存在下でも無反応で、その結果いかなる反元素も爆発反応を起こせない点にある。これは、反物質(Antimaterie)元素と接触する宇宙船や宇宙服の中和被覆として、この上なく適している。この電気塗装(電気メッキ)のような一種のメッキを、マヴェリック・ケープ(Maverick Capes)と呼ぶ。

Yo

 ローランドレ(Loolandre)地表のヘルンクスのプラネタリウム(Planetariums von Heernx)の、影のような半エネルギー状の警備員。

Yokida, Tama
ヨキダ、タマ

 ペリー・ローダンのミュータント部隊創設時からの隊員。1945年日本生まれのテレキネス(および物質変成者)、中背でずんぐりしており、口の達者なそつのない性格。(詳しいデータはミュータント部隊の項を参照)

Yol-Alpha
ヨル=アルファ

 惑星を持たない青色巨星。3581年より宇宙図基準点、および航法点として使われる。ヨルショー(Yolschor)塵芥星雲内に位置し、太陽系からの距離は47937光年。

Yol-Beta
ヨル=ベータ

 赤色巨星の主星と淡黄色の伴星から成る二重太陽。互いに相手のまわりを回るこの二天体の間の距離はわずか3.29光月。この二重太陽はヨルショー(Yolschor)塵芥星雲内に位置し、太陽系からの距離は47937光年、プロヴコン・ファウスト(Provcon-Faust)からは10283光年。
 この星系には合わせて26の惑星があり、どれも極端な偏心軌道を描いている。うち14個は二つの太陽のまわりを回り、12個は二つの間を突っ切る。そのいくつかはリボンのように二つの太陽を回り、残りは単に主星のまわりを回っている。
 星系の六つの惑星上に3581年、マルチ・サイボーグ・コロニー(Multi-Cyborg Kolonie)が建設された。

Yolschor
ヨルショー

 銀河系中枢球形体域にある、生命の危機にさらされる小さな塵芥星雲。太陽系までの距離は47937光年、プロヴコン・ファウスト(Provcon-Faust)までは10283光年。ヨルショーは、過密状態の恒星とひっきりなしに発生する様々なエネルギー暴風の、中枢の高エネルギー圧領域にあるが、その特徴は典型的な暗黒星雲の密集球形体にはそぐわない。これは分子間力の緩んだ微細ガス状物質に主たる原因がある。透明な場所には一原子たりともない。ほとんどが水素原子核である。
 観測によればヨルショーは自転する螺旋の形をとっている。その直径は1.82光年に達する。横からは薄く平たく見える。その厚みはわずか1500億kmである。
 この塵芥星雲の内部には三つの太陽と26の惑星がある。三つの太陽のうち一つは惑星を持たない青色巨星である。それはヨル=アルファ(Yol-Alpha)という名で登録されており、第一路線における宇宙図基準点、および航法点として使われる。残りの二つの恒星はヨル=ベータ(Yol-Beta)と呼ばれる二重太陽で、主星は赤色巨星、伴星は小さな淡黄色の星である。この二天体間の距離はわずか3.29光月。この二つの星の間とまわりとを、極端な偏心軌道を持つ計26個の惑星が回っている。14個は両星のまわりを回り、残り12個は複雑な軌道で両星の間を突っ切っている。一部はリボンのように両星を巡り、また一部は主星のまわりのみを回っている。
 うち6つの惑星、これはいわゆる「健全な」軌道を持つ惑星だが、そこに地球暦3581年、マルチ・サイボーグ・コロニーが作られた。主星はタートロン(Taatlon)という名で知られる。ラール人(Laren)の脅威の間、ヨルショー塵芥星雲は、アトランが敵を誤った手掛かりへ誘うための、最悪の緊急時の偽の目標として役にたってもらうという使命を帯びていた。戦略上の目標設定の要は、このようにすることでプロヴコン・ファウストの人類と惑星ゲーア(Gäa)を確実な避難場所として維持することにあった。
 ヨルショー塵芥星雲はとりわけ、直接近くでも見分けることができないという点で、この計画に理想的な前提条件を提供している。銀河系内部の球形体の密集の一部からわずか4光週の距離にあるため、およそ5000の恒星に囲まれているのである。ここ、文字通りの地獄には、様々なエネルギー放電が満ちている。
 ヨルショーに飛来する必要があるときは、ハイパーエネルギーで帯電した中枢太陽の間の、変わりやすいエネルギー放電を逃れるために、きわめて正確に、絶えず変更される回避操作をこなしていかなければならない。この操作がうまくできるようになるには、多大な経験が不可欠である。
 この銀河系内位置のおかげで、3581年までラール人に、テラナーはこの星域に避難したと信じさせることができた。3582年、ヨルショー塵芥星雲はラール人の一艦隊によって消滅した。

Yoorn, Demos
ヨールン、デモス

 コッゲ《ルツフリグ》(Kogge LUZFRIG)艦長。NGZ424年に、クイウプ(
Quiupu)研究ステーションの附属品をロックヴォルト(Lockvorth)へ輸送した。ヨールンは43歳、身長1.84m、太っていたため動作はのろい。このような印象に完全に反し、彼はほとばしるような激しい気性の持ち主である。ヨールンは過激な正義漢である。黒く長く軽く巻いた髪、青白い顔、褐色の瞳、細い鼻、硬い顎。乗員とのつきあいは特に広いというわけではなかった。

Yorgho
ヨルゴー

---> ユクラントミュル(Ü'Krantomür)

Yoxa-Santh
ヨザ=サント

 ニュパソール=ゾン(Nypasor-Xon)銀河内の星系。青く熱い巨星ヨザ=サントは18個の惑星を持つ。中でも重要なのはドラクリオク(
Drackrioch)とルー=ピュア(Lugh-Pure)である。この星系の誕生は、ソベラー(Soberer)の第一波(Prior Welle)が原始星雲と出会ったことによる。ここはテルムの女帝(Kaiserin von Therm)の生誕地であり、故郷である。

Yreks
イレク

 惑星タイフーン(Taifun)の原住民。イレクは知的ヒューマノイドで、文明は原始段階である。外観は一見小さなゴリラに見える。身長は平均1.20m、肩幅は広い。手足は六本指。イレクの体は黒い毛皮で覆われている。一方顔には毛はなく明るい皮膚である。二つの動かない複眼を持っており、その視野は二つ合わせて180度である。衣服は腰巻き程度で、二つの脚を結び合わせる。武器としては重い投げ槍を使い、その先端には毒が塗ってある。短い間隔でタイフーンの表面に荒れ狂う物凄い暴風のせいで、イレクは移動のための、いくつにも分岐した惑星規模の溝の網を作り上げていた。貴族ブルトザール・クロハラ(Burdsal Kurohara)率いるFD-4(《フランシス・ドレーク》(
FRANCIS DRAKE)搭載艇)が惑星タイフーンに着陸した際、この原住民らは乗組員に攻撃をしてきた。これは単にこのコルヴェットが着陸の時、溝網の一部を壊してしまったからだった。エルトルス人の艇長とイレクの首長で四強風(Four Strong Winds)と呼ばれる者とに和解が成立した。

Yrvyt
イルヴィト

 ナウパウム銀河系(Galaxis Naupaum)にある、小さな弱い輝きの赤い太陽で、ヤーンザー(Yaanzar)から16617 光年の距離。6つある惑星の2番目はイルヴィトム(Yrvytom)と呼ばれ、乾いた砂漠世界である。そこにナヴァター(Navater)は秘密の脳バンクを開設した。イルヴィトムでペリー・ローダンはヘルタモシュ(Heltamosch)と知り合った。

Yulocs
ユロクス

 ナウパウム銀河系(
Naupaum)の古い種族。ユロクスの正確な歴史は不明。彼らが数万年前この銀河を政治的、経済的、軍事的に支配していたことは確実である。しかし性向が変わった。ユロクスは政治から手を引き、主に哲学的問題に取り組んだ。そして若年層の不足から比較的短期間のうちに滅亡に至った。3457年、この種族の生き残りは二人、つまり二つの脳だけがチャトロバンク(Tschatrobank)(→トリトレー(Torytrae)とノック(Noc))にあった。ナウパウムの種族の主なもの(例えばヤーンズトロナー(Yaanztroner))は全てユロクスに由来する。

Yurgill
ユルギル

 新モラガン=ポルド(
Neu-Moragan-Pordh)の5惑星系施設の全部で五つある惑星の第二惑星。手狭な大きさで重力は0.89G、自転周期は21.4時間、日中平均気温は摂氏28.5度、良好な酸素大気を持つ。
 ユルギルは200万年以上前、ポルライター(Porleyter)の優先滞在地だった。この惑星には三つの主大陸と多数の大きな島がある。大陸の一つは北に、一つは南にある。最大のものは中央にあって、膨らましたチューブの一部のような形状をしており、その端は北と南に延び、それぞれ先端は別の二大陸に達している。この大陸のちょうど真ん中を、北の大陸と南の大陸を結んで最高標高6000mの山脈が走るが、渓谷や山峡に富むため、山の両側に広がる平原同士はそこを通じて結ばれている。ポルライターは山脈の両側に施設を築いた。それらはとても美しい純粋な住宅用の建築物だったが、楽園のような景観に埋もれて目立たない。建築物の形状と規模は自然環境によってそのつど規定された。居住地と景観の共生は完璧だった。簡単な樹上家屋から複雑なドーム型施設まで、数多くの庭園に分散して設置された。動物相も植物相も多彩。天然の野生の厳しさもなく、単なる平穏な絵といったところである。
 これら住居滞在地域の隣には工業基地と産業施設があり、どちらも地下に建設されている。
 ユルギルには天然の衛星は無いが、ポルライター製のコンパクトな小衛星が12あり、そこで可能な限りのすべての制御が行なわれている。山の雪線は3000m、天気は制御されているため予測できる。気候に由来する天然災害はもちろん、不規則変動すら存在しない。

Yurn
ユルン

 ハネン(Hanen)種族のブルー人、エレメントの十戒(
Dekalog der Elemente)との抗争である役割を果たした。NGZ 427年7月、ユルンは故郷のツュリュト(Zülüt)で、戦争のエレメント(Elemente des Krieges)のひとつをタウレク(Taurec)による破壊から守り、それと共にブルー人の旗艦トリュリット・テュル(TRÜLIT TYRR)に密航した。戦争のエレメントは部分能力であってすらはかりしれないものがあり、まもなくシ・イト(Si'it)率いるブルー人艦隊は全て影響下に置かれた。この銀河系の危機は最後の瞬間にタウレクと(その時改心した)ヴィシュナ(Vishna)によって撃退された。

Yuyda-System
ユイダ星系

 銀河系のソルタイプの黄色い太陽。9つの惑星を持ち、第3惑星はレドマーレ(Redmare)と呼ばれる。ユイダ星系はソルから20003 光年の距離にある。

Y'Xanthymr
イザンティムル

 「殺す者。赤い石の涙を流す。」最初に分かった大群偽神(Schwarmgötzen)の名。その偶像が3441年、エドモンド・ポントナク(Edmond Pontonac)によりマニップ船(Manip)内で発見された。

Y'Xantramon
イザントラモン

 大群偽神(Schwarmgötzen)の一人。惑星ゲプラ I (GEPLA-I)の統治者。身長2.60m 、どっしりした短い脚2本、腕2本、手2つのそれぞれには指4本親指2本。球型の頭の直径は70cm、拳ほどある動かない複眼が2つ。30cmの触角が4本、先端は扇型に幾重にも広がっている。三角形の口には唇と歯がない。皮膚の色は炎の赤。イザントラモンはさらりとした淡黄色の衣をまとっている。彼は消滅殺害者(Schwundtöter)と呼ばれるパラ能力者で、その効果はラクーン(Lacoons)の消滅ブラスター(Schwundstrahler)と同じである。イザントラモンはテラナーに発見(3442年7月)された最初の生きた大群偽神である。

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